流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

歴史・履歴への許可証

歴史・履歴への許可証

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー


夢はでっかく、根はふかく。
花を支える枝 枝を支える幹 
幹を支える根 根はみえないんだなあ


Kobanasi_3


凍ってしまった声(長野県の民話)

あるところに、とても寒い村がありました。
この村では冬になると家は屋根まで雪にうまってしまうので、
村人たちは家と家の間に雪のトンネルをつくって、
そこにふしをとった長い竹筒をさしこんで
電話のように使います。

ある冬に、一軒の家でおだんごを作りました。
とてもおいしいおだんごだったので、
家の人はとなりの家にもごちそうしてやろうと思い、
竹筒に口をあてて言いました。

「もしもし、おだんごを作りましたので、食べに来てください」
ところが、いくら待っても返事がありません。
「なんだい。せっかくごちそうしてやろうと思ったのに」
おだんごを作った家の人は腹を立てて、
おだんごを全部食べてしまいました。

やがて長い冬が終わって、雪がとける季節になりました。
すると竹筒の中から、「もしもし、おだんごを作りましたので
、食べに来てください」と、声が聞こえてきました。
それを聞いたとなりの家の人は、大喜びで行きました。

「こんにちは、おだんごを食べに来ました」すると、
その家の人は変な顔をして、
「今頃来て、何を言っているのです」と、言うのです。
「今頃? いや、さっきあなたは『おだんごを作りましたので、
食べに来てください』と、言ったでしょう?」

「はい、確かに言いましたが、でもそれは去年の事です。
その時は返事もしないで、今頃来てもねえ」
「去年なんて、とんでもない。
わたしが聞いたのは、今さっきですよ」
「いいえ、去年です!」
「いいや、今さっきだ!」とうとう二人は、けんかをはじめました。

するとそこへ、近所のお年寄りがやって来ました。
「まあまあ、どっちも落ち着いて。
ところであなたたちは、何を言い合っているのです?」
そこで二人がわけを話すと、お年寄りは大笑いしました。

「あははははは。なんだ、そんな事ですか。
この冬は特別に寒かったから、声が竹筒の中で
こおりついてしまったのですよ」
「それなら、どうして今頃聞こえて来るのですか?」

「決まってるじゃないか。あったかくなったので、
こおりついた声がとけたんだ」
「なるほど」けんかをしていた二人は、やっとなっとくしました。
「そうとは知らないで、腹を立ててすみませんでした」
「いえいえ、こちらこそすみませんでした」

そこでもう一度おだんごを作ると、あらためて
となりの家の人にごちそうしたそうです。

おしまい



「親指姫(おやゆびひめ」




『幽霊にたのまれた治療』沖縄県の民話

むかしむかし、沖縄本島のある町に、
お灸で病を治している先生がいました。
ある日の夜、先生は夜の散歩に出かけました。
そしてぶらぶら歩いているうちに、いつしか
町はずれの橋のたもとの松林までやってきたのです。

「おや? これはまた、ずいぶん遠くまできたものじゃ」
松林をふきぬける風の音に、急に寒気を感じたとき、
目の前に三十歳ぐらいの背の高い女の人が現れました。
女の人は白い浴衣を着ていますが、
顔はまっ黒に日焼けしていました。
(幽霊か? 幽霊なら、顔はまっ白と聞いていたが)
先生はそう思いながら、目の前にあらわれた
女の人の顔を見つめると、女の人が言いました。

「先生ですか? 先生にお願いがあり、
お宅へお伺いしようと思っていたのですが、
つい、のびのびになってしまいました。
じつは家に、寝たきりになっている父がいるのです。
先生にぜひ、診ていただきたいのです」
先生は、この女の人が幽霊ではないようなので、
ほっとしました。

「そうですか。ここへ散歩に来たのも何かの縁。
あなたのお父上を診てみましょう」
先生は女の人に案内されて、道のすぐわきにある
家に入っていました。
小さな家の中には、七十歳ぐらいのおじいさんが、
ふとんに寝かされていました。

先生がおじいさんの脈をとろうすると、女の人が
言いました。
「わたしは、七年前からここに住んでおります。
わたしの名はウシヤ。生前に先生に
病を治していただいたことがあります。
それでは、父をよろしくお願いします」

「生前?」
先生が振り返ると、ウシヤという名の女の人も
寝たきりのおじいさんも、たちまち消えてしまいました。
そして先生はなんと、松林の中にある
お墓の前に座っていたのです。

びっくりした先生は、おそろしさでガタガタふるえながら、
自分の家へ飛んで帰りました。
次の日の朝、先生は昨日の晩に出会った女の人の顔と、
ウシヤという名前を思い出しながら、
治療日誌を調べてみました。

すると女の人は七年前に、むずかしい治療にきた
二十八歳の人だったことがわかりました。
女の人は治療のかいもなく、
まもなく亡くなってしまったのです。

ウシヤという親孝行の娘は、家にたった一人で残っている
父親が病気になったので、ちょうど先生が
自分のお墓の近くを通りかかったのを幸いに、
先生に父親の治療を頼んだのです。

「なんと、親孝行な娘よ」
先生はさっそくウシヤの実家をたずねていって、
父親の治療をしてやったという事です。

おしまい



誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば、言い訳になるから……。


Mituo 
人の為 と
書いて、
いつわり(偽) と
読むんだねぇ 

  
 
 
時は絶えず流れ、 
  今、微笑む花も、明日には枯れる  



鬼が餅つきゃ、閻魔が捏ねる、
  そばで地蔵が食べたがる 
 




      P R
        カビの生えない・きれいなお風呂
        
        お風呂物語