流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

歴史・履歴への許可証

歴史・履歴への許可証

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー

夢はでっかく、根はふかく。
花を支える枝 枝を支える幹 幹を支える根 
根はみえないんだなあ


Kobanasi_3


『ヒヨコ星』タイの昔話

むかしむかし、ある町はずれの畑の中に、
おじいさんとおばあさんがすんでいました。
二人の家は小さくて、持ち物は
一羽のメンドリだけでした。
しばらくして、メンドリは六つのタマゴを
生みました。
六つのタマゴは、六羽のかわいい
ヒヨコになりました。
「さあ、お母さんのあとについておいで」

メンドリは大よろこびで、ヒヨコたちの世話をしました。
タカやトビなど、こわい鳥たちにさらわれないように
気をつけて、だいじにだいじに育てました。

ところが、ある晩のことです。
メンドリがヒヨコたちをねかしつけていますと、
こんな話し声が聞こえてきました。

「ばあさんや、明日から村でおまつりがあるそうじゃ。
わしらもおまつりにいきたいが、
神さまヘのおそなえ物をどうしよう?」
「本当にどうしましょう? わたしらは貧乏で、
ものを買うお金もありません。
でも、おまつりに何も神さまにおそなえしなかったら、
ほかの人たちに、けちんぼうと思われるでしょうね」

おじいさんとおばあさんは、おまつりの
おそなえ物の相談をしていたのです。
そしてとうとう、おじいさんがいいました。
「どうだろう。一羽しかいないが、
あのメンドリをおそなえしたら」
おばあさんは、悲しそうにうなずきました。
「そうですね。ヒヨコたちがかわいそうですけど、
それしかないですね」

二人の話を、メンドリはみんな聞いていました。
あしたは、小さな子どもたちをのこして、
死ななければなりません。
メンドリは、ヒヨコたちにいいました。
「かわいい子どもたち、あした、お母さんは
死ななければならないの。
おねがいよ、お母さんがいなくなっても、
おまえたちはけんかせずに、なかよくくらしなさいね。
食べものを見つけたら、みんなで仲良く食べてね。
けっして、はなればなれにならないでね。

それから、家の外に出たりしちゃだめよ。
こわいイヌがいるからね」
「いやだよ! お母さん。
どうして死ななくちゃならないの?」
ヒヨコたちが、なき出しました。

お母さんも、なき出したいのをがまんして、
「おじいさんとおばあさんが、わたしの肉を
神さまにおそなえするとはなしていたの。
死ぬことはこわくないけれど、
小さなおまえたちをのこしていくのが心配で。

それからそうだわ、どんなに遊びたくなっても、
あき地へは出ていかないと約束して。
タカやトビにねらわれるからね。それから・・・」と、
ひと晩じゅう、ヒヨコたちにいろいろなことを
いいきかせました。

つぎの日、おじいさんは朝はやくおきると、
すぐにメンドリを殺しました。
それから羽をむしるために、グラグラにえた
お湯の中に、メンドリをなげこみました。

それを見ていたヒヨコたちは、もう、
ジッとがまんしていることができません。
「お母さん、今すぐ、ぼくたちもいくからね!」
「天国に行っても、いっしょにいようね!」
ヒヨコたちは小さな羽をはばたかせると、
つぎつぎと、お湯の中へとびこんでいきました。

このかわいそうな鳥たちのようすを、
天の神さまが見ていました。
「なんという、美しい母と子の心だろう。
おまえたちがいつまでもいっしょにいられるよう、
星に生まれかわらせてやろう」
こうして、お母さんと六羽のヒヨコたちは、
夜空にきらめく七つの星になりました。

おしまい


人の為(ため) と
書いて、
いつわり(偽) と
読むんだねぇ 


 
 
誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴と、言い訳になるから……。




小泉八雲の怪談 「大亀」

 

時は絶えず流れ、
  今、微笑む花も、明日には枯れる  







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