流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

妄想劇場・番外編(18禁)

妄想劇場・番外編(18禁)

メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!

信じれば真実、疑えば妄想……

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18歳未満禁止の内容が

含まれています
18歳未満の方は
ご遠慮下さい。

 
 
時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる



アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい.


『最後の夜』


前に、この旅館に私と晃子が来たのは、
3年前のやはり冬だった。
人の良さそうな宿の女将が、
私達二人を迎えてくれた。
それ以前にも、ここへは何回もきているので
女将とも顔なじみである。
部屋からは雄大な日本海が見えるが、
あまり大きくない旅館だった。

いつか、最後の時はここが良いと、
前から私は思っていた。
それは晃子も同じ思いだったようだ。

「いらっしゃいませ、こんな時期に
良くいらして下さいましたね」
「ええ、またお邪魔しましたよ、お女将さん」
「はい、でもこんな日には、お二人様しか
まだお見えになっておりませんのよ」

優しそうな女将は、いそいそと私達を歓迎してくれる。
彼女は、私と晃子が不倫だと言うことは
分かっているのだろう。
しかし、余計なことは言わずに、
相変わらず人の良さそうな顔でニコニコしながら
迎えてくれる。
「そうですか」
「はい、どうぞごゆっくりして下さいませ」
「はい、お世話になります」

私は懐かしい女将の顔を見て言った。
「お女将さんにはいつも世話になっているので、
つまらないものですが、これを」
私は東京駅で買った紙袋のお土産を女将に渡した。
「あら、わざわざ、すみません、こんなにして頂いて、
有り難うございます」

こうしておくだけでも、女将の対応が違うのを
私は知っていた。
なぜなら、今度の旅行は私達にとっては
特別だからである。
(この旅館に、世話をかけるかもしれない・・)
私は心の中でそう思っていた。

「あの女将さん、あの海に面したあの部屋は
空いていますかね」
「ええ、勿論ですよ、お電話で仰有っていましたしね」
「ありがとう、あの部屋は私達の
思い出の部屋でしてね」

「そうでしたか、では後で熱いお茶を
お部屋にお持ちしますね」
「そうしてくれると有り難いな」
「はい、お部屋のお風呂は沸かしておきました、
いつでもどうぞ」
「そうですか、それは助かります、
身体がこんなに冷えているのでね」
「どうぞ、ごゆっくり、お食事はその後で
よろしいですか?」
「はい、結構です」

私と晃子はその旅館の思い出の部屋に入った。
いつもその部屋を私達は予約している。
何故なら、その部屋で私と晃子が初めて
交わった部屋だからだ 。
日本海に面したその部屋からは今日は
何も見えない。

薄く霧が掛かったような雪が舞っており、
それ意外 何も見えないようだ。
まるで、白く薄いカーテンが暗空に
掛かっているようだった。
その隙間からは、海が雪を包み込みながら
うねっている。  もし、その季節が違っていたら、

おそらくは最高の景観だろう。
目の前の日本海は大きく広がり、
壮大な景色を展開するはずだ。

しかし、この極寒の時期ではそれを
望むべくもない。
まだ夕方だというのに、その美しさを見せることを
拒否しているようだった。
しばらく、私と晃子は窓の外の景色を見ていると
部屋の外から声がした。

「あの、熱いお茶をお持ちしました」
若い仲居が、お菓子とポットを持ってきた。
「ありがとうございます、熱いお茶は
身体が温まりますからね」
「はい・・」
若い仲居はどこか女将に似ているようだ。
私は思わず彼女に聞いた。
「あの、失礼ですが、お女将さんのお嬢さんですか?」
「はい、そうです、よく言われます」
「なるほど、そうですか、前に来たときには
お見かけしませんでしたので」
「はい、私は東京の大学に行っていますが、
今はお休みなので、こうして・・」
「そうでしたか、私達も東京から来たんです」
「あら、そうでしたか・・」

やはり私が思った通りだった、こんな地方には
似合わない感じのセンスと、 若い華やいだ美しさを
私は感じたからである。

「あの・・お食事は食堂に用意しておきますので、
お時間になったらお越し下さい」
「分かりました」
「あの、それで・・」
「はい、何でしょう?」
「お布団はどうしましょう、後で参りましょうか」
「あ、いえ・・結構です、
私達が勝手に敷きますので」
「分かりました、ではよろしくお願い致します、
もし何かあればあのお電話で・・」
「はい、了解です」

どうやら彼女は気を利かしたらしい、
この後は私達だけの時間が待っている。
再び、私と晃子は二人だけになった。
長い旅の中でようやく二人だけの時間が出来たようだ。

「綺麗な方ね、あたし少し妬いちゃったわ、
啓介さんたら・・」
晃子は少し口を突き出して私を皮肉る。
「馬鹿だな、晃子・・」
私は晃子を抱き寄せ、キスをする。
(あん・・)
彼女の身体は熱くなっていた。

晃子は人妻であり、子供は居ない。
彼女は夫とは夫婦仲が良くなく、その原因は
夫の浮気だった。
それまでの晃子は、良い妻だったが、
夫の浮気を知ったときから狂いだした。
自分を裏切った夫を許せなかったのだが、
いつしか自分も同じ運命を辿ったようである。
その相手が私なのだ。

その私にも妻が居る、今は別居状態だが
独身と同じだ。
そんな二人が近づいたのは
必然だったのかも知れない。
まさに運命の出逢いだった。

心を引き合った私達は愛し合った。
これ以上愛せないほど愛し合っていた。
しかし不倫同士の恋は長続きはしない、
いずれ破綻が来る。
お互いの家庭を破壊してまでの
勇気が二人にあるのか・・・・
だが二人にはその勇気がなかった。

でも、それでも私達は離れることが出来ない。
いつまでも二人で寄り添っていたい。
この矛盾をどうすれば良いのだろうか・・
こうして私達が出した結論はその道しかなかった。
それは、二人だけで、まだ見ぬ
あの世界へ旅立つということである。

その為にこのうらぶれた地方へ着て、
静かに最後を迎えようと思ったのである。
今夜、晃子を抱き、激しく愛し合った後に、
それを行うのだ。

遅くなった時間に、二人でこの旅館を抜け出し、
深々と降る雪の中を、どこまでも白く深く積もった
雪の中を歩き、
それ以上歩けなくなった場所で、私達は歩くのを止め、
雪のベッドで抱き合い
そこで冷たくなり、白く美しいままで永久に眠るのだ。

今、私と晃子は、風呂から出た熱い身体で
裸で抱き合い結合している。
これが最後だと思うと晃子は燃え、
私の◎ニスを締め付ける。

その熱い晃子の思いに耐え切れず、
私は彼女の中に思い切り◎精した。
晃子も甲高い声を出し、登りつめていた。
(啓介さん、あぁ・・逝く!)

窓の外の雪が降るのを、少しあけた障子越しに
私達は見つめていた。
「綺麗な雪ね、明日には背丈ほど積もるのかしら・・」
「そうかもね」
私に肩を抱かれ、身体を密着して寄り添っている
晃子を見つめる。
晃子も私の目を見つめ返していた。

眼が澄んでいて、私は美しいと思った。
この眼も明日には見られなくなる・・
私達に残された時間はまだ数時間ある。
それまで、もう少し晃子を抱いていたい。
外の雪は降りしきっていた。
今夜は吹雪になるかも知れない



Author :官能小説家
http://syosetu.net/pc/author.php?no


昨日という日は歴史、 今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー



替え歌 (※リンゴの歌 )



Tinko_2
人の為(ため)と
書いて
いつわり(偽)と
読むんだねぇ

 

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴になるから……





P R

カビの生えない・お風呂

お風呂物語

furo