流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

歴史・履歴への許可証

歴史・履歴への許可証

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー


夢はでっかく、根はふかく。
花を支える枝 枝を支える幹 
幹を支える根 根はみえないんだなあ


Kobanasi_3


おキツネのお産 山口県の民話

むかしむかし、あるところに、とても腕のいい
お産婆(さんば)さんがいました。
お産婆さんとは、赤ちゃんを産むお手伝いをしてくれる人の事です。
このお産婆さんに来てもらうと、どんなにひどい難産でも
楽に赤ちゃんを産む事が出来ると評判でした。

ある夜の事、お産婆さんが寝ていると、ドンドンドンと
誰かが戸をたたきました。「はて、急なお産かな?」
お産婆さんが急いで戸を開けると、このあたりでは
見た事のない男の人が、青い顔で肩で息をしながら立っています。
「お産婆さん、早く来てください! 嫁が今、苦しんでいます! 
初めてのお産なもんで、どうすればいいかわかりません!」
「はいはい、落ち着いて。それで、お宅はどちらかね?」
「わたしが案内しますので、急いでください!」

お産婆さんは大急ぎで着替えて、お産に必要な物を
持って外へ出ました。
「おや?」外へ出たお産婆さんは、首をかしげました。
外はまっ暗なのに男の人のまわりだけは、
ちょうちんで照らしたように明るいのです。
「早く! 早く、お願いします!」

不思議に思うお産婆さんの手を、男の人が
ぐいと引っぱって走り出しました。
さて、男の人と一緒に、どのくらい走ったでしょう。
気がつくとお産婆さんは、見た事もない御殿の中にいました。
そこでは数えきれないほどたくさんの女中さんが
お産婆さんを出迎えて、「どうか奥さまを、
よろしくお願いします」と、頭をさげます。

長い廊下を女中頭(じょちゅうがしら)に案内されると、
金色のふすまが見えました。
「奥さまが、お待ちでございます」女中頭に言われて
部屋に入ると大きなお腹をかかえた美しい女の人が、
ふとんの上で苦しそうに転げ回っています。
「はいはい、落ち着いて。わたしが来たから、もう大丈夫」
お産婆さんはやさしく言うと女中頭にお湯や布を
たくさん用意させて、さっそくお産にとりかかりました
。「さあ、楽にして、りきまずに、力を抜いて、
そうそう、がんばって」

すると、まもなく、「フギァアーー!」と、元気な男の赤ちゃんが
生まれました。「ふう、やれやれ」お産婆さんが汗をぬぐうと、
さっきの男の人が目に涙を浮かべてお産婆さんに
お礼を言いました。「本当に、ありがとうございました。
無事に息子が生まれ、こんなにうれしい事はありません。
どうぞ、あちらの部屋でゆっくりお休みください」

お産婆さんは長い廊下を連れていかれて、
今度は銀色のふすまの部屋に案内されました。
「おや、まあ」そこには黒塗りの見事なおぜんがあり、
お産婆さんのために用意されたごちそうがならんでいます。
「ああ、ありがたいねえ」
お産婆さんは用意されたごちそうをパクパクと食べると、
うとうと眠ってしまいました。

それから、どのくらい時間がたったでしょう。
コケコッコー!一番どりの鳴き声で、
お産婆さんははっと目を覚ましました。
「ここは?」立派なご殿にいたはずなのにお産婆さんが
目を覚ましたのは古い小さな小屋の中でした。
「不思議な事もあるもんだねえ」

お産婆さんは村に帰ると、村の人たちにゆうべの事を話しました。
すると村人たちは口々に、「それはきっと、
お産婆さんの評判を聞いて、キツネが頼みに来たにちげえねえ」と、
言ったそうです。

おしまい



「リンゴの枝とタンポポ





テングに手を貸した和尚』 栃木県の民話

むかしむかし、盛高寺(せいこうじ)という寺に、
とても字の上手な和尚(おしょう)さんがいました。
ある日の事、この寺にテングがやってきて、
「すまぬが、しばらく和尚の手を貸していただきたい」と、
言ったのです。
和尚さんはびっくりして、テングに断りました。
「テングどのに手を引き抜かれては、
何も出来なくなってしまう。
そればかりはかんべんしていただきたい」
するとテングは、大笑いして言いました。
、「いやいや。何も手を引き抜いて持っていこうというのではない。
和尚の字を書く力を貸してほしいだけだ。
和尚はただ一言(ひとこと)、『貸す』と言ってくれればいい」
それを聞いて安心した和尚さんは、テングに言いました。
「それなら安心。手を貸そう」
「うむ。では拝借(はいしゃく)する」
テングはていねいに頭をさげると、そのまま寺を出ていきました。

ところがテングの帰ったあと、和尚さんの手は
思うように動かなくなってしまいました。
《これでは、手を引き抜かれたのと同じだ》
和尚さんはガッカリして、テングに手を貸したことを
後悔(こうかい)しました。

それからひと月ほどして、ようやくテングがやって来たのです。
「和尚、不自由をかけてすまなかった。
この前借りた手を、返しにきた」「それはありがたい」
和尚さんが思わず手をあげたら、手は思い通りに
動くようになっていました。「やれやれ、助かった」

和尚さんがためしに字を書いてみると、
何と前よりもすばらしい字がすらすらと書けたのです。
和尚さんはすっかり喜んで、テングにお礼を言いました。
「テングどのに手を貸したおかげで、書の腕が
一段とあがったようだ。ありがとう」
「いやいや、こちらこそ助かった。

和尚の手は評判(ひょうばん)通り、大したものだった。
その見事な筆には、仲間たちも驚いていたぞ。
そうそう、お礼のしるしに火よけの銅印
(どういん→銅製の印かん)を一つ置いていく」
テングは和尚さんに銅印を渡すと、いつの間にか
姿を消していました。

さて、それからも和尚さんの書の腕前はますますあがっていき、
和尚さんに書いてもらった字を家に張っておくと、
その家では火事が起きないと評判になりました。
そして和尚さんの書いた掛け軸は、
『名僧(めいそう)の書』と呼ばれました。

おしまい



誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば、言い訳になるから……。


Mituo人の為 と
書いて、
いつわり(偽) と
読むんだねぇ 

 
  
 
時は絶えず流れ、 
  今、微笑む花も、明日には枯れる  



鬼が餅つきゃ、閻魔が捏ねる、
  そばで地蔵が食べたがる

     



      P R
        カビの生えない・きれいなお風呂
        
        お風呂物語