流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

妄想劇場・特別編

妄想劇場・特別編

信じれば真実、疑えば妄想……

 

Mituo 
昨日という日は
歴史、
今日という日は
プレゼント
明日という日は
ミステリー

 
 
 
 
誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴と、言い訳になるから……


一目惚れしたのは、私が先よ、
手を出ししたのは、あなたが先よ


『初めてのヘルプ』

愛知県の美知可(みちか)さんは、ニュースを読む
仕事をしています。
時々、災害被災地のボランティア活動について
伝えることがあります。
そんな時、違和感を感じることがありました。
「一度もボランティア体験などしたことない私が、
偉そうに読んでるよなぁ」と。

体や心の傷の手当てができるわけじゃない。
炊き出しを手伝うわけじゃない。
家財道具の運び出しに参加したこともない。
ボランティアって難しいことと、大きな壁を作って
自分にできることをなかなか
見つけられずにいました。

そしてたら、先月。
地元の駅で、“白い杖”を使って歩いている方に
出会いました。
その方、リュックサックのチャックが開いていて
中からジャンバーが落ちそうになっていたんです。
(どうしよう、どうしよう)と戸惑いながらも、
「えいっ!」と勇気を出して、声をかけました。

「何かお手伝いできることはありませんか?」
「ありがとうございます!
では、改札口まで一緒に階段を登ってもらえますか?
右ひじを貸してください」と男性。

階段を登りきったところでチャックが
開いていることを伝え、
しっかりと服を入れたことを私の目で
確認しました。

「ありがとうございました」、助かりました。
人と人は「ありがとう」のたった一言で
いつでもつながれる。

ボランティアなんて言うとどこか大袈裟だけど、
すぐ隣に、私にもできることがあることを
気づかせてもらえた日。
清々しい気持ちいっぱいで、
家まで自転車を漕いだのでした。…

終わり


君からお行きよ
作词:有马三恵子・作曲:笠井干男

どちらがわるい わけでもないさ
そんな别れも この世にあるさ
どこの谁より しあわせそうに
よせた頬にも 今はこの雨
君からお行きよ ふり向かないで




「かけはし・盗難事件」

神奈川県の中学校で教頭先生をしていらっしゃる
中野敏治さんから、教育の現場で起きた
一つのエピソードをお届けします。


ある週の月曜日。いつものように出勤すると、
野球部の部室の窓が壊され、
ドアが開けられたままでした。

野球部の顧問から、部室の中のボールが
大量になくなっていると報告を受け、
警察へ通報しました。警察の方はすぐに
来てくれました。
県大会の直前だけに、顧問も生徒たちも
困ってしまいました。

翌日(火曜日)、数社の新聞に
この盗難事件が載りました。
その日の朝、近くの学校から、
「新聞読んだよ。うちに今、使っていない
ボールが少しあるから、使ってくれないか」
と、本校に届けてくれました。

さらに、車で四十分以上も離れている
スポーツ店から、
「新聞を読んで、生徒が困っていると思って
ボールを持ってきた。使ってくれ」と
新品のボールが届けられました。
そのスポーツ店は、本校へ出入りのない
スポーツ店でした。

グランドを年に一度だけしか
使っていない団体からも、
「いつも世話になっているから…」
と数ダースもの新品ボールを
持ってきてくれました。

ボールが盗まれたと聞いた瞬間、
毎日、一生懸命に練習している生徒の姿が
目に浮かびました。

県大会で勝ちたいと夢見て、練習をしている
生徒たちの今日からの練習を
どうしたらよいのか、困っていたときだけに、
本当に感謝でいっぱいでした。
生徒たちも多くの方の優しく温かい思いを
しっかりと感じ取ったようでした。

まさしく、心の「かけはし」です。
世の中、捨てたものじゃありません。…


終わり
Author :志賀内泰弘


君は吉野の千本桜、色香よけれど、
気(木)が多い



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる