流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

妄想劇場・特別編

妄想劇場・特別編

信じれば真実、疑えば妄想……



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昨日という日は
歴史、
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プレゼント
明日という日は
ミステリー

 

 
 
フェイスブックで見つけた話(1/2) 』

仕事から帰宅すると、妻は食事の支度をととのえていた。
僕は彼女の手をにぎり「話があるんだ」と切り出した。
妻は何も言わず席についた。

その目は苦痛に満ちていた。
ふと、僕はどう切り出したらいいのか分からなくなった。
… でも言わなければならない。
「離婚したいんだ」と。僕は冷静に、
その言葉を口にした。

妻は大したリアクションも見せず、
ただ静かに聞き返した。「どうして?」
その問いに敢えて答えないでいたら、
妻はとうとう怒りをあらわにした。
彼女はスプーンを投げ散らかし叫んだ。

「あんたなんか、男じゃない!!」
その夜、その口論のあと僕らはとうとう
一言も言葉を交わさなかった。
妻のすすり泣く声がかすかに聞こえた。
わかっている。どうして僕らがこうなってしまったのか、
妻はその理由を知りたがっているのだ。
でも僕は、彼女を納得させられるような
説明をとうてい与えられるはずはなかった。

それもそのはず。僕は「ジェーン」という
他の女性を愛してしまったのだ。
妻のことは、、、もう愛していなかった。
ただ哀れんでいただけだったのだ!
深い罪悪難に苛まれながら、
僕は離婚の「承諾書」を書き上げた。

その中には、家は妻に譲ること、車も妻に譲ること、
僕の会社の30%の株も譲渡することを記した。
彼女はそれをチラと見ただけで、
ビリビリと破り捨てた。
僕がこの10年という月日を共に過ごした、
この女は僕にとってもはや
「見知らぬだれか」に成り下がっていた。
彼女が今まで僕のために浪費した、
時間、労力、エネルギーに対しては、、、
本当に申し訳ないと思っている。
でも自分が「ジェーン」を愛しているという気持ちに、
これ以上目を背けることは出来なかった。

承諾書を破り捨てたあと、妻はとうとう
大声をあげて泣き始めた。
ヘンな言い方だが、僕はその彼女の泣く姿を見て
少しホッとしたのだ。これで離婚は確定だ。

この数週間、呪いのように頭の中につきまとっていた
「離婚」という二文字は、
これでとうとう現実化したのだ。
その翌日、僕は仕事からかなり遅くに帰宅した。

家に戻ると、妻はテーブルに向かって何かを
一生懸命に書いていた。
夕食はまだだったが食欲など到底なく、
僕はただベッドに崩れるように倒れ込み
寝入ってしまった。

深夜に一度目が覚めたが、その時も妻は
まだテーブルで何かを書いているようだった。
僕はもはや大した興味もなく、
ふたたび眠りについた。

朝になって、妻は僕に「離婚の条件」と
つきつけてきた。
彼女は家も車も株も、何も欲しくないと言った。
でもその代わりに「1ヶ月間の準備期間」が
欲しいと言ってきた。
そして彼女の条件は、その1ヶ月のあいだ
出来るだけ「今までどおり」の生活をすること。
その理由は明確だった。

僕らの息子が、1ヶ月後にとても大切な
試験を控えているため、
できるだけ彼を動揺させたくないというのが、
彼女の言い分だった。
それに関しては、僕は即座に納得した。

だが、それ以外にもうひとつ妻は
条件をつけてきた。
「私たちが結婚した日、
あなたが私を抱き上げて寝室に入った日のことを
思い出してほしい」と。
そして、これからの一ヶ月のあいだ、
あの時と同じようにして毎朝、彼女が
仕事へ行くときに彼女を腕に抱き上げて 
寝室から玄関口まで運んでほしいと言うのだ。

僕は「とうとうおかしくなったな・・・」と思った。
でもこれ以上妻といざこざを起こしたくなかった僕は、
黙って彼女の条件を受け入れた。
僕は「ジェーン」にこのことを話した。
ジェーンはお腹を抱えて笑い、
「ばかじゃないの」と言った。

今さら何をどうジタバタしたって離婚は
まぬがれないのにとジェーンは嘲るように笑った。
僕が「離婚」を切り出して以来僕ら夫婦は
まったくスキンシップをとっていなかった。
なので、彼女を抱き上げて玄関口まで
連れていった1日目僕らは二人とも
なんともヘンな感じで、ぎこちなかった。

それでもそんな僕らの後ろを、息子は
それは嬉しそうに手をパチパチ叩いてついてきた。
「ダディーがマミーを抱っこして
『いってらっしゃい』するよ!」
その言葉を聞くなり、僕の胸はきりきりと痛んだ。

寝室からリビングへ、そして玄関口へと
僕は妻を腕に抱いたまま10メートルは歩いただろうか。
妻は目を閉じたまま、そっと
「どうかあの子には離婚のことは言わないで」と
耳元でささやいた。
僕は黙ってうなずいた。でもなぜか、
そうしながら心はひどく動揺していた。
妻をドアの外に静かにおろすと、
彼女はそのままいつものバス停へ向かって
歩いていった。
僕もいつもどおり車に乗り込み仕事へ向かった。

(2/2)へつづく



オッドアイ虹彩異色症)』

 
 
人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ


誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴と、言い訳になるから……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる

P R
 
カビの生えない・きれいなお風呂

お風呂物語

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