流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

信じれば真実、疑えば妄想……

メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!

信じれば真実、疑えば妄想……

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー

アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい.


Author:紀之沢直

kensin韓信
紀元前二〇〇年代の中国大陸。
衰退した秦の末期に
生を受けた韓信は、成長し、
やがて漢の大将軍となる。
国士無双」「背水の陣」
「四面楚歌」
そんな彼を描いた小説。 
 

漢の韓信-68ー西魏王の娘


戦国時代では、林立する国同士が互いに
安全保障を結ぶ必要上、
人質のやり取りが多くなされた。
人質というと「国のための捨て駒」という
印象を持たれやすいが、実際はそうではない。

人質はその性質上、殺されても惜しくないような
身分の軽い者を送るわけにはいかず、
送る側にとっての重要人物にしか、
その価値を認められない。
このため人質の多くは、世継ぎの男子であった。

一方女子は、他国と姻戚関係を結ぶ際に
利用されることが多い。つまり、
嫁に出されるのである。
人質に比べると、こちらの方がより穏健な
手段とも思われるが、これも実際はそうではない。

人質には帰還後に王座が用意されているが、
嫁には帰還さえも許されていないのが通例なのである。
このとき魏の王が漢に差し出したのは、娘であった。
しかしその立場は「人質」である。
その特異な例が、事態をやや複雑にした。

魏豹(ぎひょう)という男は魏咎(ぎきゅう)の従弟で、
その名が示す通り、魏の王族の末裔である。
魏咎は陳勝呉広の乱の際に自立して
王を称したが、章邯に攻められ、
降伏した後に焼身自殺をしたことは
先に述べた通りである。

このとき難を逃れた魏豹は、章邯が項羽
降伏したことを知ると、魏咎の跡を継ぐ形で
魏王を称した。
しかしやがて項羽の天下になると
領地は削り取られ、河東郡の平陽付近一帯を
支配する西魏王に立場は留まった。

これは項羽自身が魏の東部・
梁といわれる地帯(旧首都の大梁付近)を
直接支配したかったからだといわれている。

この項羽の処置に魏豹が不満を持ったか
どうかまではわからない。
しかし漢が韓信の策にしたがって関中の地を
平定したとたんに漢の側に立ったということを
考えると、そのような気持ちを持っていたことは
充分に想像できる。

しかし関中から魏豹の居城である平陽までは近く、
遠くの楚より近くの漢と結んだ方が
身の安全をはかれると単純に考えた結果が、
漢への鞍替えの実情と言ったほうが
よさそうである。

その魏豹が京・索での一戦を終え、
楚軍の追撃が止んだときに漢に対していとまごいをした。
「老母の容態が悪く、看病したい」という理由で
平陽へ帰る、というのである。

いかにもとってつけたような理由だが、
この時代では「孝」の精神が限りなく
尊重されているので、親の看病を理由にされては
無理に引き留めることはできない。
しかしこのときの漢の首脳部には、魏豹の申し出は、
趙の陳余の一件もあり、
体よく離反するためのかこつけだと思われた。
魏豹はそれを察し、自身の帰国に関して
もうひと言付け加えている。

「私は帰参するつもりでいますが、
いくら私自身が帰ると言ったところで、
漢王は信じないでしょう。
つきましては私の娘を漢に置いていきます。
人質と思っていただいて結構ですが、
なにせ男勝りな性格の娘なので、前線にでも置いて
使ってくださってもよろしいかと。
凡庸な男子よりはよほど気構えが
しっかりしております」

できれば男子を人質にしたいというのが
本心であったが、劉邦はこれを受け、
魏豹の帰国を許した。

人質の女子は名を蘭といい、このとき
二十二歳であった。
当然ながら姓は魏なので、この人物の
姓名は魏蘭である。
れっきとした西魏の公女の身分であったが、
このときの彼女のいでたちは皮革製の胴当てや
肩当てを身に付け、足には軍靴を履いており、
男子の兵士と変わらぬそれであった。

漢の首脳部の面々は、みなその姿を見て驚いた。
また、兜を外した蘭の素顔が若々しく、
きりりとした目元がとても美しいことに、
揃いも揃って不安を覚えた。

このような妙齢の、しかも美しい女を前にして、
好色な劉邦が手をつけぬはずがないと
考えたのであった。
「大王ならば魏蘭が人質であることを忘れ、
夜ごと愛撫しようとなさるに違いないが、
それははなはだまずい……。

娘の蘭が大王に愛されることは、
父の豹の立場を高めてやることにつながる。
豹は全幅の信頼のおけない人物であり、
そのような事態は許されないのだ。
まして王妃の呂夫人は楚に囚われの身であり、
どういう扱いを受けているのか
見当もつかない状況である。

このようなときに大王に背徳の種を
残すわけにはいかない」これが、
首脳部の共通の意識であった。
かくして魏蘭は張良の進言により、
韓信のもとに送られた。
父、魏豹の望みどおりに前線に
身を置くこととなったのである。
この決定を聞いた劉邦
張良にむかって毒づくのだった。

つづく

Author :紀之沢直
http://kinozawanaosi.com.

愚人は過去を、賢人は現在を、
狂人は未来を語る



歌は心の走馬灯、
 歌は世につれ、世は歌につれ、
  人生、絵模様、万華鏡…


涙のしずく /キム・ヨンジャ
作詞:岡田冨美子・作曲:浜圭介


まるでこわれた人形みたい
瞳に時間が映らない
崩れた未来の散らかる部屋で
思い出だけが踊ってる

女は抱かれて鳥になり

男はさよならで鳥になる
愛することが待つことならば
いつまでもまつけど……
窓辺に坐れば青空が
涙のしずくでいっぱいになる






人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴になるから……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる








P R
カビの生えないお風呂

お風呂物語

furo