流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!

信じれば真実、疑えば妄想……

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー

アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい.


Author:紀之沢直

kensin韓信
紀元前二〇〇年代の中国大陸。
衰退した秦の末期に
生を受けた韓信は、成長し、
やがて漢の大将軍となる。
国士無双」「背水の陣」
「四面楚歌」
そんな彼を描いた小説。



漢の韓信-62ー京・索の会戦

韓信は彭城から滎陽への道を辿るなか、
散発的に楚軍に襲撃されながらも
敗兵を集めて組織し直した。
情勢の確認も忘れておらず、誰が無事逃げおおせた、
誰が戦死した、という情報を
なるべく努力して集めるようにした。
しかし現代のように個人間の連絡がとりづらい
この時代ではそれも思うようにならない。

結局韓信がまともに得た情報は、
「趙軍は多数の犠牲者を出しながらも
中枢部は無傷で、頭目の陳余は兵を率いて
邯鄲(かんたん)(地名)に逃れた」
ということぐらいであった。
その情報の主は、蒯通(かいつう)という男である。
もともと陳勝呉広の乱の際に
趙の再建に功績を残した男であったが、
その後、陳余のもとではあまり厚遇されず、
彭城での混乱を機に漢に鞍替えを決めたらしい。
小男でさえない風貌であったが、
各地の政情に通じた弁士で、
いわゆる縦横家(じゅうおうか)であった。
このとき蒯通は、韓信に対して、
「趙はいずれ、楚に靡きましょう。
魏もまた然りです。
漢が楚に対抗しようとするならば、
趙・魏の勢力をあわせて楚を
包囲することが不可欠です。
それでようやく五分というところでしょう」と言った。
また、「趙・魏の勢力を合わせることは、
連合という協力体制によっては不可能です。
生ぬるすぎます。
しかるに武力をもってこれら二国を制圧し、
属国とすることが最善でしょう」と言った。
韓信はほぼ初対面の相手からこのような
大胆な発言を聞かされたことに驚き、
「君はそれを私にやれとでも言うのか」と
問いただしたという。
韓信としてはそういう政略めいたことは
漢王や張良にでも言え、と言いたかったのである。
しかし蒯通はこれに対して、
さも当然のように答えた。
「ほかに誰がおりましょうか? 
将軍以外にできる者はおりますまい」
できる、できないではない。
お前は献策する相手を間違っているのだ。と
韓信は思ったが、
「君の言うことは理解できるが、
今はそのようなことを考えている余裕はない。
漢軍自体が壊滅に近い状況にある今、
どうして将来のことを考えていられよう? 
私には喫緊の課題がある。
それは大将として漢軍を立て直すことであり、
趙や魏を討つことではない」と、
正当な論理で蒯通に言い渡した
。蒯通は含みのある笑みを浮かべ、
これに答えて言った。
「それはその通り……間違いございません。
しかし、将来的には必ず将軍が……。
すでに将軍は旧秦の地を平定し、
韓を撃ち破りなさった。
おまけに項王とも渡り合ったと聞き及んでおります。
きっと漢王は将軍に命じます。
魏を討て、趙を討て、代を討て、燕を討て……と。
そして斉をも討てと命じます。
あらかじめ、お覚悟はしておいた方が良いかと」
「君は一体何が言いたいのだ」
韓信は蒯通の言葉に気分が悪くなった。
蒯通はまるで自分を使嗾しているかのようで薄気味悪い。
「お覚悟」とはなんの覚悟のことか。
まるで見当もつかない。
「漢王から命が下されれば、
私はそれに従うまでのことだ。
ほかには何もない」韓信はそう言い、
蒯通をさがらせた。
「……大将ともなると、得体の知れぬ
輩も寄ってくるものよ。
私に一体どうしろというのだ。なあ、カムジン」
……ハイ」「お前は相変わらず無口だな!」
蒯通のような口達者な弁士を相手にしたあとでは、
カムジンのような寡黙な少年を相手に
愚痴をこぼすのも楽しいというものだった。
韓信はその日の午後、鍛錬と称して
カムジンと騎射の腕比べをし、完敗を喫した。
それでも束の間の楽しい時間を過ごしたのである。
韓信は滎陽に至るまでの間、
八千五百余名の敗兵を再集結させることに成功した。
一方劉邦は滎陽の手前、下邑(かゆう)(地名)で
呂氏の兄の軍に出会い、
これを中核に漢軍を再組織することに成功している。
また、ちょうどこのとき蕭何が関中から徴募した兵を
滎陽に引き連れてきたので、
漢は再び勢威を取り戻すことになったのであった。


つづく

Author :紀之沢直
http://kinozawanaosi.com.


愚人は過去を、賢人は現在を、
狂人は未来を語る


歌は心の走馬灯、
 歌は世につれ、世は歌につれ、
  人生、絵模様、万華鏡…



『北の蛍 』キム・ヨンジャ 



人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴になるから……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる








P R
カビの生えない・きれいなお風呂

furo



お風呂物語