流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

歴史・履歴への許可証

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歴史・履歴への許可証


昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー


 
 
 
 
正体のばれたキツネ
むかしむかし、ある小さな山の茶店に、
一人のさむらいが入ってきました。
「ごめん」
「はい、いらっしゃいませ」
「じいさん、ここのダンゴは、うまいと評判だ。
わしにも一皿、もってまいれ」

「はいはい。どうぞ、めしあがってくださいませ」
茶店のおじいさんは、お茶とダンゴをはこんできました。
その時、おじいさんはさむらいの顔を見て
びっくりしました。「あれ、まあ!」

何と、おさむらいの耳はピーンと三角にとがっていて、
顔のあちこちに茶色の毛が生えています。
(ははーん、このおさむらいはキツネだな)
おじいさんは正体を見抜きましたが、
キツネはうまく化けたつもりで、
むねをはっていばったかっこうをしています。

おかしくなったおじいさんは
小さなおけに水を入れて、
さむらいの前へ持って行きました。
「おさむらいさま、お顔と耳が
少し汚れておいでのようです。
どうぞ、この水をお使いください」
「ふむ、これはどうも」
うなずいたさむらいは、おけの中をのぞいてびっくり。
(コンコン、これは化けそこなった!)

キツネは、大あわてです。
「さあ、おさむらいさま。
ごゆっくり、
召し上がってくださいませ」
 
おじいさんがそう言っても、キツネには聞こえません。
キツネはダンゴも食べずに、
そのまま山の方へ逃げていってしまいました。

次の日、おじいさんはたきぎをひろいに、
山の中へ入っていきました。
すると、どこからか、
「おじいさん、おじいさん」と、よぶ声がします。
おじいさんは見回しましたが、誰もいません。
「はて? 何のご用ですか?」
おじいさんが言うと、

「おじいさん、昨日はおかしかっただろう。
大失敗だったよ。ウフフフ、アハハハ」と、
笑い声が聞こえてきました。
「ああ、昨日のキツネさんか。
そう言えば、あの時はおかしかったな。アハハハ」

おじいさんも、大笑いしました。

おしまい


一休さん「毒の水アメ」
 
 
 
彦一は、きっちょむさんや
一休さんと共に、
日本を代表する
とんち話の主人公ですが、
先の二人と違って、
空想の人物といわれています。

 
むかしむかし、彦一(ひこいち)と言う、
とてもかしこい子どもがいました。
ある春の日の事、殿さまが
二十人ばかりの家来を連れて、
お花見へ出かける事になりました。
そのお花見には、殿さまのお気に入りの
彦一も呼ばれています。

そして出発の時、殿さまがみんなに言いました。
「みんなには花見の荷物を運んでもらうが、
どれでも好きな物を持って行くがよいぞ」
すると家来たちは、何を持って行こうかなと、
前に並べられた荷物を、グルリと見回しました。
そこには殿さまが腰をかけるいす、
地面にしく毛せん、茶わんや皿や土びん、
つづみやたいこなどの鳴物道具(なりものどうぐ)に、
とっくりやさかづきなどの酒もり道具。
他には歌をよむ時の筆やすずりやたんざくなどもあります。
どうせなら軽い物が良いと、家来たちは
我先にと軽い荷物を選んでいきます。
そんな様子を彦一がじっと見ていると、
最後に残ったのは竹の皮にくるんだにぎりめしや、
おかずの入っている包みだけでした。
(はは~ん、食べ物は重いから、誰も手を付けないな。
しかしこれは、いい物が残ってくれたぞ)
彦一は、わざとガッカリした様子で言いました。
「何と、こんなに重たい物しか残っていないとは・・・」
そして重そうに弁当の包みをかつぐと、
みんなのあとをついて行きました。
それを見た家来たちは、
(知恵者と評判の彦一だが、
あんな重たい物をかつぐとはバカな奴じゃ)と、
クスクスと笑いました。

さて、お目当ての
山に到着した一行は、
囲いのまくをはり、
毛せんをしいて
荷物を広げると、
彦一の持って来た


お弁当を食べる事にしました。 
そして花をながめるやら、踊るやら、
歌をつくるやら、酒盛りをするやらして、
みんな思う存分にお花見を楽しみました。
そしていよいよ、お城ヘ帰る事になり、
家来たちが持って来た荷物をかたづけていると、
彦一が殿さまに言いました。
「殿さま。このまま行きと同じ道を帰るのですか?」
「ふむ。と、言うと?」
「ごらんくだされ。向こうの山も、
あの通りの見事な花盛りでございます。
いかがでしょう。ひとつあの山の花をながめながら
お帰りになっては」
「なるほど、それはよい事に気がついたな」
殿さまは大喜びで、さっそく家来たちに言いました。
「まだ日も高いし、向こうの花をながめながら
帰ろうと思うが、どうじゃ?」
それを聞いた家来たちは、荷物をかついで
向こうの山をこえるなんてまっぴらと思いましたが、
殿さまの言葉には逆らえません。
「はい。お供いたします」と、
しぶしぶ頭を下げました。
すると彦一が、「では殿さま。
わたくしがご案内いたします」と、
みんなの先に立って歩きます。
殿さまが家来たちを見ると、
みんな大きな荷物を持っていますが、
けれど彦一は小さくたたんだふろしきを
腰にぶら下げているだけです。
殿さまは不思議に思って、彦一に尋ねました。
「これ彦一。お前の荷物はどうした?」
すると彦一は、ニッコリ笑って言いました。
「はい、わたしの荷物は、
みなさんのお腹の中にございます」


おしまい



七夕物語
 


人の為(ため) と書いて、
いつわり(偽) と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴になるから。



時は絶えず流れ、
 今、微笑む花も、明日には枯れる
 
 
 
 
 
 

 

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きれいなお風呂・宣言

お風呂物語