流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

歴史・履歴への許可証

pass into history
歴史・履歴への許可証


昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー



日本民話

彦一は、きっちょむさんや
一休さんと共に、
日本を代表する
とんち話の主人公ですが、
先の二人と違って、
空想の人物といわれています。



彦一とサクラの花
むかしむかし、彦一と言う、
とてもかしこい子どもがいました。
ある日の事、彦一の家の隣に、
ある村の長者(ちょうじゃ)が引っ越してきました。
彦一は貧乏でも花が好きで、
ウメやサクラを大事に育てています。
それから何年かして彦一が大切に育てたサクラが、
かきねごしに枝を広げて見事な花を咲かせました。
すると長者が、それを見つけて、
「かきねごしに出た花は、こっちの物じゃ。
折(お)ろうとちぎろうと、わしのかって。
文句はあるめえ」と、見事なサクラの木の枝を、
ボキボキとへし折っていくのです。


さくら 「ああっ。
なんとかわいそうな事を」
目の前でせっかくの花を
折られた彦一は、
くやしくてたまりません。
そこで、折られたサクラの
仇討ちを考えました。

 
それからしばらくたった、月夜の晩の事です。
彦一は自分の庭先に、
ナベ、カマ、タライを並べて、
にぎやかに叩き出したのです。
♪チンチン、カンカン、ドンドンドン
あまりの騒ぎに、長者がビックリして
家から出てきました。
「やい彦一。うるさいぞ! 何をしているんだ!」
そしてかきねのすきまから、
彦一の家をのぞき込んだその時です。
待ちかまえていた彦一が、
大きな鉄のハサミでチョイッと長者の
ダンゴ鼻をはさみつけたのです。
「いててててえ! はなせ彦一。
わしの鼻がちぎれる。こら、はなせ!」
「いや、はなさん。かきねごしに出た鼻(花)は、
こっちのもんじゃ。折ろうがちぎろうが、
わしのかってじゃ。文句はあるめえ。
さて、このきたない鼻では、
あのサクラの花のかわりにもならんが、まあええか」
そう言って長者の鼻を切り取ろうとしたので、
長者は涙をポロポロ流しながら言いました。
「彦一、わしが悪かった。
米を一俵(ぴょう)やるから、はなしてくれ」
「たったの一俵では、はなさん」
「なら、二俵やる」「二俵でも、はなさん」
「ならば三俵。いや、四俵でどうだ」
こうして彦一は長者をさんざん痛めつけたうえ
米を五俵も取り上げて、
やっとはなしてやったという事です。…!!


おしまい


アリとキリギリス



切れない紙
ある日、彦一と庄屋(しょうや)さんが、
茶店の前にさしかかると、
「ワハハハハッ。ええか、よく聞けよ。
向こうは十五人で、こっちはわし一人。
向こうも強かったが、わしはもっと強かった。
右に左にバッタバッタときりすて、
あっという間にみんなやっつけてしまったわ。
ワハハハハハハッ。うん? 酒がねえな。
おい、ばばあ! 酒だ、酒持ってこい」と、
ぶしょうひげを生やした身なりの悪い浪人が、
酒をあおりながら得意になってしゃべりまくっています。

すると、茶店にいた旅人が教えてくれました。
「ああやって、みんなをおどかしてはただの酒を
飲み歩いている、たちの悪い浪人ですぜ。
強そうなので誰も知らん顔しているが、
誰かとっちめてくれねえかね」
確かにみんな怖がって、
浪人と目を合わそうともしません。

「やい、ばばあ! 酒はどうした!・・・
なにい、金だと。ぶ、ぶれい者め! 
このおれさまから、金をとろうとぬかすのか。
おもしれえ、とれるものならとってみろ!」
浪人は茶店のおばあさんをつきとばすと、
勝手に店の酒を飲みはじめました。

たまりかねた庄屋さんが何か言おうとした時、
それより早く彦一が浪人の前へ出ました。
「もしもし、おさむらいさん」
「なんじゃ、お前は。小僧のくせにひっこんでろ!」
「あんたは、本当にさむらいですか?」
「な、なに? ぶ、ぶ、ぶしにむかって! 
ぶ、ぶ、ぶ、ぶれいなやつ!」
「そう、『ぶ、ぶ、』言わないでくださいよ。
つばが飛んでくるじゃありませんか」
「こ、こ、こやつ、ますますもって、
ぶ、ぶ、ぶ、ぶれいな!」
「ほら、また飛んできた。

ところで本当に強いんですか? そんな自慢するほど」
「なっ、つ、つ、強いに、決まっているだろう!」
「そんなに強いなら、これが切れますか?」
彦一はそう言うと、ふところから一枚の紙を取り出して、
浪人の目の前に広げました。
浪人は、ひたいに青すじを立てて怒ります。
「ば、ば、ばかにするな! た、た、たかが紙きれ、
一刀のもとだ。そうじゃ、ついでにお前も、
まっぷたつにしてやるぞ。かくごはよいか!」
浪人は酒の入った茶わんを放り投げると、
ギラリと刀を抜きました。

  「わあーっ、抜いたぞ!」
見ていた旅人たちが、さあっと、
あとずさりしました。
「彦一、ここはわしにまかせて、
逃げた方がいいぞ」
庄屋さんが言いましたが、
しかし彦一は落ち着いたものです。
 
 
「では、こうしましょう。あなたがこの紙を切ったなら、
あなたがここで飲み食いしたお金をわたしたちが払います。
でももし切れなかったら、自分で払ってくださいよ」


「おう、そりゃおもしれえ」
「ちゃんと、約束してくれますか」
「くどい! ぶしに二言はないわ!」
するとそこへ、ちょうど通りかかった
立派な武士が二人に声をかけました。
「せっしゃが、立合人になってしんぜる。
もし約束をたがえたら、
せっしゃが相手になってつかわそう。
さあ、両人とも用意をいたせ」
 
「さあ小僧! 紙をどこへでも置け!」
浪人はニタニタ笑いながら、刀を高くふり上げました。
すると彦一は、近くの大きな石の上に
紙を広げて言いました。
「さあ、まっぷたつに、どうぞ」
「う、・・・」
 浪人は刀をふり上げたまま、目を白黒させました。
「さあさあ、早くじまんの腕前を見せてください」
「ううむ・・・」

いくら剣術の名人でも、石の上に広げた紙を切るのは
至難の業(しなんのわざ)です。
「さあ、遠慮せずにどうぞ」「ううむ・・・」
動かない浪人に、立合人の侍が自分の刀に
手をかけて言いました。
「どうした、そこの浪人。約束通り、紙を切ってみよ。
なにをグズグズしておるか」
「む、むむむ」
「切れぬか。しからば飲み食いした金を払い、
ここを立ちされ。でないと、立会人のせっしゃが
相手いたす。覚悟はよいか!」

「お、お待ちくだされ。払う、払いますから、
ですからどうぞ、ご、ごかんべんを」
さっきまでのからいばりはどこへやら、
浪人は大あわてで金を払って逃げてしまいました。
侍は彦一の方に向き直ると、彦一に言いました。

「お主、なかなか大した勇気の持ち主だな」
「いえ、それほどでも」
「だが、もしあの浪人が紙を切っていたらどうする?」
「大丈夫です。いくらがんばっても、
あの浪人の酒に酔った腕では紙は切れませんよ。
もっともあなたなら酒に酔っていても、
見事に紙をまっぷたつにするでしょうが」
「なるほど、お主は勇気だけでなく、
大した知恵と眼力を持っておる」
侍をはじめ大勢の見物人は、
あらためて彦一に感心しました。


おしまい


ミッキーのダンスパーティー

 
人の為(ため) と書いて
いつわり(偽) と読むんだねぇ 
 
 
誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴になるから。 
 
 
時は絶えず流れ、
 今、微笑む花も、明日には枯れる









P R 
きれいなお風呂・宣言

お風呂物語