流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

チャンネル掲示板

チャンネル・ニュース

幸せがつづいても、不幸になるとは言えない
 不幸がつづいても、幸せが来るとは限らない


昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー

恩師の話 

  俺さ、子供の頃から勉強苦手で、運動能力も皆無。
  容姿だって贔屓目で見てようやく下の上、
  特別な才能なぞあるわけもなく、得意なことなんか一つも無くて、
  いつも出来のいい美少年の兄と比べられては
  両親からお前は失敗作だと貶されてた。
  失敗作だから、こき使われて当たり前。
  失敗作だから、せめて立派な兄の役に立て。
  失敗作だから失敗作なのに失敗作の癖に
  何時だってそんな事を言われてたから、俺は失敗作なんだ、
  迷惑をかけてはいけない、慎ましく生きなければいけない、
  こんな駄目な俺を養ってくれる両親に感謝しないといけない、
  立派な兄の汚点になってはいけないって心底思い込んでた。

 
  奴隷根性染み付きまくりで、兄の理不尽な要求にも応えたし、
  両親と兄が俺を残して楽しそうに出掛けるのを見ても、
  何の不満も抱かなかった。
  むしろ、自分が恥ずかしい奴だから連れて行って貰えないんだ、
  もっとちゃんとしないと捨てられてしまうって焦った。
  だから留守番ついでに言いつけられた家事や手伝いは
  死ぬ気で熟した。でも小学生じゃあ出来ることもたかが知れてる。
  本人は持てる力を全て振り絞って頑張っても、
  どうしたって不足は出てしまう。だから怒られる。
  だから、こんな事も満足にできない奴は、
  次も当然留守番だと厳しく言い渡される。
  それを聞いて俺泣く。
  悔しくて悔しくて。おいてかれる事じゃなく、
  親の期待に応えられない自分が不甲斐なくて。   
  親戚の集まりでも、ハイスペックな兄と比較されては
  お前はもっと頑張らなければいけないよって、
  周りの大人から言われた。
  当時はそれが当たり前だと思ってたから、
  自分は本当に駄目な奴だと信じ込んでた。
 
  それが可笑しいことに気付いたのは中学3年生になった頃。
  受験生で他の誰よりも必死に勉強してるのにも関わらず、
  成績が余りにも伸びない俺を心配して、
  当時の担任が面談してくれた。
  でもさ俺は、失敗作だから怒られるんだ、
  先生がこんなに親身になって勉強を教えてくれているのに、
  全然点数がとれないから、とうとう見捨てられるんだって、
  呼び出し食らった瞬間、絶望しかなかった。
 
  そんな顔面蒼白な俺を見て、先生は何か感じ取ったんだろうな。
  どうした、何か悩みでもあるのか?って
  優しい笑顔で尋ねてくれた。
  その一言で何故か俺の涙腺崩壊。
  たぶん、今まで大人から優しい言葉を向けられてこなかったから、
  余程暖かさに飢えてたんだろうな。
  嗚咽混じりに自分が如何に駄目な人間で、
  親の期待に応えられない、
  兄とは違って何をやっても上手くできない、
  そんな哀しさや悔しさを、支離滅裂な日本語で吐き出した。
  最後に俺なんか生きてる価値が無いって零したのよ。
 
  そしたら、それまで何も言わずガキの喚き立てる
  意味不明な言葉を黙って聞き入れてくれてた担任が、
  クワッと目を見開いてバチーン!って
  音がなるくらいの強さで俺の両肩を掴んだ。
  あ、俺殴られるわって思ったよね。
  そんだけ迫力がある表情だった。
  でもな、担任は俺の両肩を掴んだっきり何もしなかった。
  下唇を噛み締めて、何か必死に堪えてる表情を浮かべてた。
  そんでさ、ようやく絞り出したような声で言うのよ。
 
  お前は失敗作なんかじゃない。耳を疑った。
  そんな事、一度も言われてこなかったから。
  キョトンとした俺を尻目に、一人ヒートアップする先生。
  更に言葉を続ける。
  こんなにも必死になって努力出来る人間が駄目なわけがあるか。
  馬鹿なことを言うな! 生きる価値が無いなんて、
  そんな悲しいことを言うな! 
  どんな状況でもどんな結果でも、
  それでも諦めず努力を続けるお前は誰よりも立派だ!
  胸を張れ! お前の努力は知っている!
  俺だけじゃない、他の教科の先生も、
  お前の一生懸命さを褒めていた!
  お前の親御さんがお前を褒めてくれないなら、
  先生が褒めてやる! だから自分を認めてやれ!
  自分の努力を信じてやれ!
 
  目からウロコどころか、魚群がビチビチ溢れ出た。
  まさかこんな出来損ないを肯定してくれる人がいるなんて
  思ってもみなかったから。
  なんかそれだけで今までの人生が報われた気がした。
  俺の努力は無駄じゃなかったんだって、
  先生たちはちゃんと見てくれていたんだって分かったら、
  自然とそう思えた。
 
  そっから俺の成績は恐ろしい程にグングン伸びたよ。
  おそらく今までは、自分自身にストッパーをかけてたんだろうな。
  成績が良くなったところで両親が俺を見てくれるわけが無いと、
  心の何処かでは親からの愛をとっくに諦めてた。
  でもその現実を受け入れられる程に大人じゃなかったから、
  100%は諦めきれず、だから敢えて出来損ないを演じて、
  自分が愛されない原因を作って、言い訳や逃げ道を探してた。
  でもさ、それって自己否定なんだよな。
  それじゃあ成長出来るわけがない。
  誰よりも自分が自分を信じてやらんと、
  いつまで経っても前には進めないんだよ。
  それを教えてくれた担任には、今でも本当心底感謝してる。
 
  それからも親や兄とは色々あったけど、
  それらを踏まえた上で、それでもお祝い事なんだから
  正々堂々と結婚の挨拶がしたいと言ってくれた嫁と一緒に、
  俺の最大のトラウマである実家へと報告に赴けたのは、
  やっぱりあの時の先生の言葉があったからだと思う。
 
  実家での結婚の報告の際に、嫁が先生と同じような言葉で
  俺を認めてくれた上で、両親と兄とその嫁に
  啖呵切ったのを見て感極まって一人大号泣しました。…!!
  あの時腐らなかったお陰で、こうして素敵な嫁とも出会えました。
  先生、ありがとうございました。
  また今度、先生の大好きなロールケーキ持って挨拶に行きます!

 
 
  パンチパーマの神様
   
 
  親子の会話
 終電の仕事帰り、途中の駅からいわゆるヤンママと、
  襟足の長い幼稚園児ぐらいの親子が乗って来た。
  2人ともディズニー一色の服装で、
  子供は首からポップコーンの入れ物をかけていた。
  こんな時間まで、ディズニーランドで遊ばせて
  バカ親だなぁと思っていた矢先、その親子の会話が聞こえて来た。
 
  「ママ~、僕いつかディズニーランドに行ってみたいよ」
  えっ?、ディズニー帰りじゃないの?と思ってから、
  親子の会話が気になり、耳はダンボ。
  「じゃあパパにこんど頼もうね~」
  「パパは刑務所でしょ!」
  「バカ、声がデカイよ!」
  「こめんなしゃ~い」
  そんな会話を聞いて、胸が苦しくなった。
 
  話の断片から想像するに、母親は、
  朝から晩まで働きずめで、
  子供は保育園的なところで一日過ごしなから、
  毎日終電で仲良く帰宅しているようだった。
  父親は、しばらく服役してるようで、
  母と子で出所を待っているようだった。
  いろいろ大変だろうけど。
  腐らず真っ直ぐ育てよ!
  かぁちゃん大事にな!
  心の中でエールを送った。

 
 
  木村拓哉  "これで文句ないっすよね"
   
 
 季節は巡り、
 花が咲き花が舞い、花が散り花が逝く、
 1度起った事を奇跡と呼ぶなら、
 2度めは偶然、3度めは必然、
 4度めは当然、5度めは日常
 きっといつか、風が吹いて、
 夢を運んでくる予感…

 
 
  時は絶えず流れ、
   今、微笑む花も、明日には枯れる







P R
きれいなお風呂・宣言

 
 
PR
お風呂物語