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流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

漢の韓信

信じれば真実、疑えば妄想……

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー


こうして、こうすりゃ、こうなるものと、
  知りつつ、こうして、こうなった


メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!
アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい.


Kanshin021111 韓信
紀元前二〇〇年代の中国大陸。
衰退した秦の末期に
生を受けた韓信は、成長し、
やがて漢の大将軍となる。
国士無双」「背水の陣」
「四面楚歌」
そんな彼を描いた小説。 

  
 
 
漢の韓信-(121)

胸に当たった矢は突き刺さり、非常に強い衝撃を劉邦に与えた。
さらにその衝撃によって劉邦は転倒して頭を打ち、気を失った。
どれほどの時が経ったのだろう。
劉邦が再び目を開けたときには、谷の向こうに
項羽の姿はなく、岩場に一人きりで立っていたはずの
自分のまわりには、張良や陳平などの
幹部たちが輪をなしていた。

「お気付きになられたぞ!」
周囲の男たちは口々に劉邦の無事を祝い、喜びの声をあげた。
劉邦は、うつろな意識のなかで、それに腹を立てた。
痛い……なんという痛みだ。こいつらはなにがそんなに嬉しいのか。
人の痛みも知らず……。
しかしその思いは、自分にも当てはまる。
劉邦は数々の部下の死によって、現在の地位を保っているのだった。

実際に矢傷を受けた痛みを体感した彼は、
自分のためにこれに倍する痛みを感じながら死んでいった者たちの
苦しみにはじめて思いを馳せることになった。

紀信や周苛を始めとして、わしに命を捧げてくれた者は、数多い。
その中には名も知らぬ者も多いが……
どうして彼らがわしのために死んでくれたのか……謎だ! 
しかし、ひとつはっきりしているのは、いまわしが
このまま死んでしまっては、彼らの死をかけた努力が
すべて無に帰す、ということだろう。

そう考えた劉邦は、痛みを振り払って起き上がり、
座った姿勢をとったかと思うと、一気に突き刺さった矢を引き抜いた。
それに伴って多少血が吹き出たが、意に介した表情は見せない。
しかし、顔色は青白く、額には脂汗が浮かび、
誰の目にも憔悴していることは明らかだった。

「……お前らのその顔はなんだ! ……わしは死んでおらぬ」
剛胆な口調で言い放った劉邦は、なにを思ったか
しきりに右足の親指のあたりをさすり始めた。
「よいか。わしが射抜かれたのは、足の指だ。
兵たちに胸を射たれたと悟られてはならぬ」
自分が射たれたことによって兵の士気が低下することを
恐れた劉邦は、痛みに耐え、張良の介添えのもと陣頭に立ち、
士卒に自分の無事な姿を見せて回ったという。

しかし無理がたたったのか、傷口が開いた。
まともに立っていることも困難になった劉邦
一時成皋へ引き下がり、療養することになった。
これにより漢の上層部の意志は、次第に
講和を目指す方向へ流れ始めたのである。

胸の傷は深かったが、それでも思っていたより早く
治癒の兆しが見え始めた。
しかし、問題なのは心の方である。
「足を射たれた」と虚勢を張ってみせたとしても、
自分自身に嘘をつき通すのは難しい。
劉邦はこのとき、自分の傷ついた心を癒すのに苦労した。
劉邦は体力がある程度回復すると、逃げるように
関中に戻ってしまった。

丞相の蕭何は劉邦が突然帰還したので、このとき目を丸くして
驚きをあらわしたという。
「お怪我をされたと聞きましたが、もう出歩いておられるとは……
お体の具合は大丈夫なのですか」
蕭何は劉邦に尋ねたが、劉邦の返事は素っ気ない。
「体など、もうよい」
蕭何は重ねて聞く。

「どうなされたというのです」
劉邦は、これに対し返事をしなかった。
もう、やめだ。
「おつらそうでございますな」
「蕭何」
「はい」
「……長いこと戦ってきて、わしは、ようやくわかった。
わしはどうあがいても項羽には勝てぬ。
お前は知恵も回る男だから、わしのかわりも務まるだろう。
明日からお前が王だ。いや、今日、いまからでも構わない」

「……本気でおっしゃっておられるのですか」
「本気だ」
「残念ながら私は軍事のことはどうも苦手でございまして……
恐れながら、辞退申し上げます。
しかし、大王があくまで王座を退くというのであれば、
かわりにひとり適任の者を推挙いたします」
「誰だ? ……いや、言うな。答えはわかっている」
韓信を推挙いたします」
「……言うな、と言っているのに!」

「ご不満ですか」
「……あいつは駄目だ」
「理由をお聞かせ願いますか?」
「あいつは……自分に対して厳しい男だ。
それに真面目な男だし、頭もいいときている。
しかし、だからこそあいつは、他人の弱さや、だらしなさや
奔放さを許さないに違いない。
あいつの治める国は秦以上にがちがちの
管理社会になるだろうよ。
臣下や民衆は暮らしにくくなるはずだ」
「そうでしょうか」
「そうに決まっている」

「ならば、あきらめてご自分で国を治めていただくしか
ありませぬな。韓信が駄目な以上、
大王にやっていただくしかありませぬ。
大丈夫、やれますよ」
蕭何は気分の落ち込んだ劉邦をなだめたりすかしたりして、
機嫌を取りつづけた。そして渋る劉邦を無理に誘い、
関中の父老たちに会わせ、酒宴をさせたりした。
そこで父老たちに激励された劉邦は、
結局広武山に戻ることとなる。

劉邦が関中に滞在したのは、たった四日間に過ぎなかった。
劉邦にとって、自らの傷心を慰めるには
短すぎる期間であったに違いない。

つづく

Author :紀之沢直
http://kinozawanaosi.com.



愚人は過去を、賢人は現在を、狂人は未来を語る


歌は心の走馬灯、
歌は世につれ、世は歌につれ、
人生、絵模様、万華鏡…



『悲しい酒 美空ひばり




作詞石本美由起、作曲古賀政男による、
美空ひばりの代表曲のひとつ
1960年に新人歌手の北見沢惇の為に
書かれた曲であったが、
北見沢はヒット曲に出来なかった。

その後、誰に歌われることもなく埋もれたままになっていた
埋もれさせるには惜しいと感じていた作曲者の
古賀政男により、カバー曲であることを伏せたまま
美空ひばりにレコーディングされ、
1966年6月10日にシングルレコードとして
発売されるに至った。

ちなみに、オリジナル歌手である北見沢惇は、
美空ひばりバージョン発売直後の
1966年8月9日に夭折している(享年30)。

ひばりが歌唱する時は、涙を流しながら
歌うことが多く、
ひばりは「涙を自由に操れる」とも言われた。

また一説には、小林旭さんとの別れた気持ちを
表したとも言われています。


人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、言えば、……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる


P R
    カビの生えない・きれいなお風呂
    
    お風呂物語