流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

妄想劇場・番外編(18禁)

信じれば真実、疑えば妄想……


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18歳未満禁止の内容が
含まれています
18歳未満の方は
ご遠慮下さい。 
 
 
  
 
 
メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!
アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい。


ぼくのパパは、変わってる。
ぼくのパパは、ニートだ。
でもぼくは、そんなパパが好き。……
若すぎた父親、揺ぎ無い愛を求めていた母親、
何も知らない無垢な子供。“幸せな家庭”の日常

ニートパパ』 (3)


朝,登校して、教室に入ってすぐに真ん中辺り
(ベランダ寄り)にあるレナの席に顔を向けた。
そこには泳げない組の二人に加えて、
他の女子二人も固まっていた。
ぼくがそのまま“顔”を向け続けていると、
レナは笑った。

なぜならぼくが、とびっきりのヘンな顔をしていたから。
「なんだよその顔!」
そう言ってカズキや、他の人たちも笑ってくれていた。
「入っていきなり変体じみた顔してると
笑うかと思って」
表情を戻して自分の席に移動。机に荷物を置く。
「もっかいやってよ」
「えー、やだよもう」ていうか、
どんなふうに顔を動かしたのかよく覚えてなかった。

「マッキー、さっきどんな顔したのぉ?」
よしひろ君もこっちに来た。
「こいつ、やってって言ってもやってくれん」
「今見たってきっとつまんないよ」
「んなことないって。もっかいやってくれよ」
「えー……じゃあ両手で顔隠すから、
ぼくの名前を呼んでね」
「お、わかった」

二人がニヤニヤと笑っているのを目にしつつ、
両手で顔を隠す。すると、
足音がいくつか耳に入った。
構わず、顔に意識を集中する。
「マキ」
カズキの声に、パッと両手を開けて
さっきやったような顔をしてみせた。

ぷっ、と吹きだす笑い声がいくつか聞こえて、
いつの間にか目の前にはユウとヒロキがいた。
「人が増えてる……」
「今のもっかいやれよマキぃ」
笑いながらユウが言った。
「えー、もうやんないよ」ランドセルを開け、
机に教科書を詰めていく。
「今までで目にしたことない顔してたよなぁ?
」笑みを浮かべながらヒロキが言った。

「こんな顔だった」と、ユウがみんなに
顔を向けてマネをしてみせる。
それを見たみんなは笑ったけれど、
さっきのぼくほどではない。
ヒロキが「ダメ、似てない。
マキ君の方がおもしれぇ」と言った。

「マッキー」視界の右側から女子が来た。
同じ保育園に通っていたイズミだった。
女の子らしい明るい笑顔を浮かべている。
「さっきのやってみてよ」
「やんないってばぁ。もう面白くないって」
教科書を詰め終えて、ランドセルを閉めた。
「アタシは一回しかみてない。やってよぉ」
「やだよぉ」人が集まってきたし、
堂々とやるのは恥ずかしかった。

「どんな顔だったけぇ?」そう言って
ユウがまたマネる。
「こんなふう?」、「いや、こんなふうだった」とか
「こうだよ」とか、みんながあれこれ
変な顔をしだしたから、
見ていて面白かった。
「イズミやってみて」カズキがリクエストした。
「いーやぁだ。あんたがやりなよ」
「オレには無理だって。

ほらマキ、やっぱお前なんだって」
カズキの指名で、みんなの視線が一斉にぼくに向く。
「わかったよ、やるよ」それも悪くない。
「じゃあ両手で顔隠すから、カズキの
『せーの』でみんなぼくの名前呼んでね」

「よし―」「マキが今から面白い顔しますよー!」
すでに教室の人たちがどんどん前に来ていて、
カズキの宣伝でレナを含む教室にいる
ほとんどの人が前に出てきた。
レナは、イズミの隣まで来た。
かなり恥ずかしくなってきたけれど、
こんな状況で抵抗するなんて無理なので、
諦めて顔を隠した。

「なんて呼ぶ? マキって呼ぶ?」それはユウの声。
「マッキーにしよう」と、カズキの声がして、
「オッケー」とユウが返事。
「じゃあいくよ」カズキのその声で、ぼくは構えた。
「せーの」 マッキー!
一斉に呼ばれて、ありったけの力をこめて
顔面を崩壊させた。
そうして、ゆっくり両手を開いていく。
どっ、と笑いが巻き起こった。

高低様々な音階の笑い声、吹きだし笑い。
それらがぼくの両耳に流れ込んできて、
気分が良かった。けれど、ユウとカズキとヒロキは
ニヤニヤするだけであんまり笑ってない。
「ダメ」ユウは首を振る。「おれはもう笑えん」
「そりゃあ三回もみれば面白くなくなるよぉ」
「おれ二回目だもん」
「俺も二回目だけどあんま笑えんかったなぁ」
そんなこと言ってるけど、ユウとヒロキは
笑みを浮かべている。

「笑ってるじゃんかぁ」
「まっ、ちょっとだけ面白かったな?」
ヒロキはユウに問いかけるように言った。
「うん。ちょっとな」
「はいじゃあ今度イズミがヘンな顔やりまーす」
カズキが強制っぽく言う。
「えー、絶対やんないってー」
「じゃあ今度おれやる」
「ユウトのはさっき見たからいい」
「ならヒロキやれよ」
「俺はやらんよ。カズキがやるってさ」
「言ってないし。もっかいマキがやるって」
「えぇ、もうやんないよ――」

「なんでみんな黒板の方に集まってんのぉ?」
先生の声が聞こえて、一斉にそちらを向いた。
「マキ君の面白い顔見てましたー」ヒロキが言った。
「どんな顔? 先生にもみせてよ」
「もうやらないです」
「えー、なんだか先生だけ仲間はずれじゃーん」
「スッゲー面白かったよ!」ユウが声をあげた。
「もう笑えないけど」
「そうなんだ」先生は軽く笑う。

「ほら、みんな席ついて。
マキ君ランドセルをロッカーに」
気づいたぼくはランドセルを持って、
ロッカーに向かった。
しつこく「やれ」と言われなくてほっとしたけど、
ちょっとだけ残念な気がしていた。

月曜の体育は四時間目にあって、
それまでの間、レナと話すタイミングはなかった。
でも三時間目が終わってプールへ移動するとき、
カズキとよしひろ君と一緒にプールへ向かおうと
教室を出た、そのときぼくらの後ろに
運良くレナがいる女子の固まりがついてきた。
しかもその中にいるイズミが、
「あ、マッキー、朝やってた顔またやってよ」と
関わってきた。
「やだよ、今やったってもう笑えないって」
「笑えるってー、面白かったもん」
「やってよ、マキ君」笑みを浮かべてレナが言った。
「やんないよ」と、ぼくは前を向いて歩き出す。

外に出てプールに向かう間は、
いつも通りぼくらは横並びで歩いていた。
女子たちも追いついて、後ろについた。
陽射しが強く、暑くて、風があんまり吹いてなくて、
セミがじいじいとうるさくて嫌な感じだったけれど、
でもプールに入って給食を食べれば
学校は終わりだったから、それを考えると、
暑さはほんの少しだけ気にならなくなった。

「オレ絶対二十五メートル泳げんし。
やだなぁ、居残りの水泳教室」
「ぼくも無理だから大丈夫」
よしひろ君は何も言わなかった。
「いいよなぁ、イズミは「百メーター泳げるんだもんなあ」
「うらやましいでしょー」
「うらやましい。オレも泳げるようになりてぇー」
「カズキ、溺れたことあるもんね」
「うん、ある。悪いか?」
いや、ないよとぼくは返す。

このタイミングなら、ぼくが最初にレナに
訊ねたかったことが言えると思った。
絶好のチャンス。
ぼくはサッと振り向く。レナの名前を
はっきりと呼ぶことに抵抗を感じたけれど、
ノドから言葉を押し出した。
「レナさんって、泳げそうな気がするけど、
なんで泳げないの? 君も溺れたことある?」
なぜかレナはふっと笑う。「ううん、ないよ」
「でもレナちゃんっていかにも泳ぎそうだよねぇ」
ぼくは「うん」とイズミに同意した。

「きっと君、すぐに泳げるようになるよ」
「えー、そんなことないよ。
息が続かないんだもん。
マキ君は溺れたことあるの?」
「ないよ」とレナに返した。
「マッキーはいかにも泳げなさそー」
難なく泳げるイズミには、ぼくの姿が
そう見えるらしい。
「ぼくは浮かないから上手く泳げない」
カナヅチだね、とイズミが言う。

「かなづちってハンマーだろ? 
なんでマキがハンマーなの?」
泳げない人のことをカナヅチと言うんだよ、と
ぼくが教えてあげた。
「知らんかったのぉー?」小ばかにするように
イズミが言う。
「知らんかったわ。わりぃか」
「でもそれならわたしも、泳げない子も
みんなカナヅチだね」レナが言った。

「マキはカナヅチって感じじゃないなぁ~。
どっちかと言えばヨシ――」
カズキはそこまで言って言葉を止め、
よしひろ君を見る。ぼくもそちらを振り向いた。
よしひろ君は、睨んでいる。
「にらむなよぉ~、お前すぐ怒るなあ」
「まだ怒ってないよ」
でも口調がすでに怒り気味だ。
よしひろ君はじろじろとこっちを見た後、
何も言わず早歩きでぼくらから
離れていった。

「カズキはすぐよしひろ君を怒らせるんだから」
「あいつ短気すぎるんだよ」
確かにそうだとは思えた。
「でも、あやまっといたほうがいいよ」
ちっ、とカズキが舌打ちする。
「めんどくせぇなぁ、あいつは――」
そう言い軽く走り出し、よしひろ君を追った。
「マッキー大変だね」声に反応して振り向くと、
イズミは薄っすら笑っていた。
「うん」ぼくも微笑みを浮かべてから、
二人の後を追った。


つづく
Author :水谷広人



 薔薇のオルゴールすぎもとまさと-安藤沙耶香




Tinko_2 人の為(ため)と
書いて
いつわり(偽)と
読むんだねぇ
 

 
 
 
子を持つも持たぬも人の宿命(さだめ)なり
日に日に努めて行かむ
あなたの人生なんだから好きなように
お行きなさい(生きなさい)



入れてもらえば気持ちは良いが、
  どこか気兼ねなもらい風呂



P R
    カビの生えない・きれいなお風呂
    
    お風呂物語 



ありがとうございました。