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流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

歴史・履歴への許可証

歴史・履歴への許可証

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー


夢はでっかく、根はふかく。
花を支える枝 枝を支える幹 幹を支える根 
根はみえないんだなあ


Kobanasi_3


『地獄めぐり』

むかしむかし、日光の寂光寺(じゃっこうじ)というお寺に、
覚源上人(かくげんしょうにん)というお坊さんがいました。
ある日の事、上人は、横になって休んだままの姿で
死んでいたのです。
しかし、上人の体はまるで生きているように温かく、
肌も普通の色です。
確かに息もしていませんし、心臓も止まっているのですが、
普通の死人とは違います。
「・・・どうすれば、いいだろう?」
人々は困ってしまい、どうしたものかと考えているうちに
十七日が過ぎてしまいました。

すると突然、上人がパッチリと目を開けたのです。
「おおっ! 開いたぞ、目が開いた。生き返ったぞ!」
上人は心配そうに集まっていた人々を見まわして、
今の状況を理解しました。
「どうやら、わしは今まで死んでいたようだな。
みなさん、ご心配をおかけしてすまなかった。
実はわしは、たった今、めいどの旅から

帰ってきたところなのじゃ。
ちょうどよい、みなさんにぜひ話しを聞かせたい」
そう言って、上人は不思議な話しを始めました。

「ふと気がついたわしは、雲に乗ってまっ暗闇の中を、
どこまでもどこまでも進んで行ったんじゃ。
すると、炎に包まれた山門(さんもん)があってな、
そこには鬼が立っておった。
これが有名な地獄門(じごくもん)だと、わしは思った。

門をくぐるとそこは閻魔(えんま)堂でな、
閻魔大王の前には大勢いの人々が並んでおり、
その人々を閻魔大王が裁くのじゃ。
一番前の男が閻魔大王の前に引き出されると、こう言った。
『大王さま、あっしは地獄に落ちる様な事は、
何もしちゃぁー、いませんぜ』
すると閻魔大王は、恐ろしい声で怒鳴った。
『黙れ! お前は犬を三匹、ネコを六匹、殺したであろう!』
『へい、確かに。・・・しかし、犬やネコを殺しても、
地獄へ落とされるんで?』
『当たり前だ! 例え虫一匹とはいえ、
命のありがたみは人間と同じ、面白半分で殺せば罪となる。
お前は地獄へ行き、五百年間、鉄棒で打たれ続けるがよい!』
閻魔大王が言うと鬼たちがやって来て、その男を
引きたてて行ったんじゃ。

『次、前に出い!』
『へん! どうとでも好きにしろ! 地獄行きは覚悟の上だ』
『そうか。お前の様に反省の色がない奴が、もっとも罪が重い。
お前が行くのは黒縄地獄だ。そこで一千年の間、
熱く焼かれた鉄の縄で体をしばられ続けるのだ。
よし、次!』
こうして閻魔大王は、地獄に落ちた人間を
次々に裁いていってな、そしてとうとう、わしの番が来たんだ。

すると閻魔大王は、こう言ったのじゃ。
『覚源(かくげん)よ、お前をここへ呼んだのは、
罪人(つみびと)としてではない。
お前も見ておったように、近ごろは地獄へ来る
人間の数がふえるばかりだ。
これは、生前に悪いことをすれば、
死後に地獄へ落ちるということを忘れているからでは
なかろうかと思ってな。

そこで人々に説教する役目のそなたに、
地獄の恐ろしさをよく見てもらって、ここへくる人間が
一人でも少なくなるよう、人々に話してもらいたいのじゃ』と、
言うわけで、わしは地獄巡りをする事になった。

地獄ではな、どんなに苦しくても死ぬ事は出来んのじゃ。
たとえ体を切りさかれても、いつの間にか元へ戻っていて、
永遠に苦しみが続くのじゃ。
重い荷物を背負って、針の山を登って行く人々。
熱い血の池で、もがき苦しむ人々。
地獄にはそんな人々の叫び声や、うめき声が続いておる。

『よいか、死んでまでこんな苦しい思いをする事はない。
人間は、こんなところへ来てはならんのだ』と、
閻魔大王が言うたんじゃ。

『よくわかりました。この覚源、残る人生をかけて
、一人でも地獄へ来る人間が少なくなりますように、
説教を続けましょう』
閻魔大王にこう約束して、わしは地獄から
帰ってきたのじゃ」
その後、上人は一人でも多くの人が地獄の苦しみから
救われるようにと、地獄の話を語ったという事です。


おしまい


若者に恋をした魔女 (前編)



『離魂病(りこんびょう)』

むかしむかし、越前の国(えちぜんの国(福井県)に、
原仁右衛門(はらにえもん)という人がいました。
家には奥さんと二歳になる男の子がいて、
若い女中さんを一人やとっていました。
ある時、仁右衛門は仕事で、京都へ行く事になりました。
そこで奥さんに、「わしが戻って来るまで、
ふた月はかかると思うので、子どもの事をしっかり頼んだよ」と、
言って、出かけていきました。

奥さんは若い女中さんだけでは用心が悪いので、
もう一人、年寄りの女中さんにも来てもらうことにしました。
ところが年寄りの女中さんはひどくやせていて、
時々、のどを詰まらせた様なせきをするのです。
「お前さん、体の方は大丈夫かい?」
奥さんが心配してたずねても、
「はい、せきが出るのは生まれつきで、
ほかに悪いところはありません」と、言うばかりです。
そこで仕方なく、家にいてもらう事にしました。

さて、仁右衛門が出かけて、三日ほどすぎた夜ふけの事です。
女中さんのひどくせきこむ声に、奥さんは目を覚ましました。
(やれやれ、これじゃ、とても眠れやしない)
奥さんがイライラしていると、せきこむ声が、
やがて苦しそうなうなり声に変わりました。
(どうしたんだろう?)
奥さんは明かりをつけて、女中さんたちの寝ている部屋の
ふすまを開けました。
すると、まくらもとのびょうぶの下に何か丸い物があって、
コロコロと動き回っています。
(何だろう?)
不思議に思って明かりを近づけてみると、
何と年寄りの女中さんの頭だったのです。
体はふとんの中にあるのに、首だけがひもの様に伸びていて、
その先にある頭がうなりながら、コロコロ転げ回っているのです。
(ろ、ろっ、ろくろっ首!)
奥さんは、もう少しで悲鳴をあげるところでした。
でも子どもを起こしてはいけないので、じっと我慢すると、
もう一度そっと頭を見ました。
年寄りの女中さんはじっと目をつむったままの怖い顔で、
まくらもとのびょうぶをヘビみたいにスルスルと登っていきます。
奥さんは何とかして、もう一人の若い女中さんを
起こそうとしました。
でも、そんな事には気づかないで、よくねむっています。

そのうちにやっとびょうぶの上に登りついたろくろ首は、
ころんと向こう側へ落ちました。とたんに、
激しいうなり声が響きました。
そしてまた、しわだらけの長い首だけが、
びょうぶの上でゆらゆらとゆれています。

奥さんはもう我慢出来ずに部屋を逃げ出して、
子どものそばへ行きました。
恐ろしくて、体の震えが止まりません。
「奥さま、何かあったのですか?」
騒ぎに気づいたのか、若い女中さんが目をこすりながら
部屋から出てきました。

奥さんは黙って、女中さんたちの部屋を指さしました。
するといつの間に首が戻ったのか、
年寄りの女中さんも起きてきました。
「奥さま、何かありましたか?」
年寄りの女中さんも、自分が原因だとは知らずに
奥さんにたずねました。

「えっ、いや、それは、お前が、ひどくうなっていたので・・・」
奥さんは、それだけ言うのがやっとでした。
「すみません。みんな起こしてしまって」
年寄りの女中さんは、何事もなかったように
自分の部屋に戻りました。
それからは静かになっても、奥さんは怖くて
眠る事が出来ません。
次の朝、奥さんは年寄りの女中さんに
昨日の事は何も言わずに、他の理由でひまを出しました。

むかしの人は、自分がろくろっ首である事を知らない人を
『離魂病』と言いました。
この『離魂病』は本当の病気の様に、
人にうつる事があると言われています。


おしまい



若者に恋をした魔女 (後編)




誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば、言い訳になるから……。




Mituo 人の為 と
書いて、
いつわり(偽) と
読むんだねぇ 
 

 
 
時は絶えず流れ、 
  今、微笑む花も、明日には枯れる  

 

    P R
      カビの生えない・きれいなお風呂       
お風呂物語

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      ありがとうございました。