流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

妄想劇場・番外編(18禁)

妄想劇場・番外編(18禁)

信じれば真実、疑えば妄想……

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18歳未満の方は
ご遠慮下さい。 
 
 
 
メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!

アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい。

母子家庭で、生真面目な人生を送ってきた
高校生の涼也。
ある日、母親から、東京で夜の仕事をしていた
25歳の従姉が家に来て、一緒に住むと告げられる。
涼也は、◎◎をふるう従姉が大嫌いだった。……

『アベレージ』 AV13

翌日、涼也は伊知郎に、奈々がAV女優に
似ていることは誰にも言わないでくれと口止めした。
そんなこと言いふらされたら絶対奈々は
気分が悪いだろうから、と。真実は話さなかった。
家に来ても、奈々がAV女優に似ているだなんて
本人の前で喋らないでくれとも言った。
奈々自身、実際に似ていると言われたことがあり、
ショックを受けたと嘘をついておいた。
伊知郎はそれを納得してくれた。

涼也は学校の授業中、昨日のことが引っ掛かり続けた。
奈々の言葉が涼也の脳裏をバーッと過ぎっていく。
そうすると、今奈々は何をしているのだろうかと、
家に帰って顔が見たくなっていた。
彼女の人生に暗い影を落とした過去を知り、
余計身近に感じられた。

少し手を伸ばせば奈々に届きそうな気がした。
話に聞いた男と僕は違う。それを彼女に証明したい。
学校が終わって寄り道もせず帰ると、
奈々は家に居て、ソファーでテレビを観ていた。
奈々は「おかえり」と、いつもは言わないのに声をかけた、
涼也は「ただいま」と返事をした。
もしかして、奈々は僕に気があるのかもしれない。
誰にも話さないようなことを話してくれたんだし、
きっとそうだ。

着替えた後は大概部屋に籠もり続けるのだが、
奈々と一緒にテレビを観ようと思い立った。
そうして、さりげなくもっと親密になりたい。
部屋を出ると、「うおっ――」涼也は驚いた。
目の前に奈々が突っ立っていた。
「一つ言っておきたいことがある」
「……なに?」涼也は、期待をしていた。

「昨日のことは忘れて」
「は?」
「は? じゃなくて、キレイさっぱり忘れてほしいの。
それと、絶対誰かに話さないで」
「話すわけないよ、わかってるよそれくらい」
「そっ」奈々は背を向け、歩き出す。
ソファーへ戻って座り、またテレビを観だした。

涼也はどうしようか迷ったが、考えていた通り
居間へ移動してソファーの左側に置いてある座布団に
腰を下ろし、テレビに目を向ける。
まともに観る気はない。少し眺めた後、
奈々の横顔を盗み見た。前はあんなにも憎かったのに、
今はそれが微塵も感じない。きつさがない。
綺麗な横顔だと思う。

「なに?」突然奈々が涼也を向いた。
見ていることに気づいていたようだ。
「いや、なんにもだよ」そう言って涼也はテレビを向いた。
平常心を保ちながら画面を見つめていたが、視線を感じる。
まだ奈々は涼也を見ている。
顔を向けると、奈々はきつい顔立ちをしていた。

「あんたさあ、もしかして勘違いしてる?」
「は?」
「あたしは昨日、弱ってたの。
つい自分のことべらべらと話しちゃっただけ。
おかしな同情とかやめてね」すっと奈々は立ち上がった。
「そんなつもりないよ」と、強めに言った。
けれど同情している部分はあるかもしれない。
トイレにでも行くのだろう。涼也はそう思ったのだが、
奈々はそのまま家を出て行ってしまった。
テレビの音が涼也の耳に入り続ける。
消して部屋に戻ろうかと考えたが、
奈々がいつも居るソファーに腰を掛けた。……

わからない。僕に少しは好意を持ってくれているのかと
思ったけれど、そうじゃないみたいだ。
上手くいきそうにない……そんな気がする。
元々仲が悪かったんだし、
そう簡単に良い関係にはなれないか。
本当は下心があったんだと思う。
それは、恋心というより欲情。
ただ◎◎がしたいだけなのかもしれない。

涼也はそんな自分の心に嫌悪感を抱いた。
涼也はまた愛川なるみのDVDを買おうかとも考えたが、
見つかったら最悪なことになるだろうし、
目にしたくないという思いもあったのでやめた。
でも、パッケージは捨てられなかった。
時折それで◎◎行為もした。
果てた後はひどい虚しさと罪悪感に襲われた。

なるべく奈々と目を合わせるのは避けるようになった。
理由は、奈々を見ていることを知られると
変に勘違いされそうだから。
そのほうが、奈々にとっては気楽でいいはず。
同情ではないけれど、不幸な人生を送った彼女には
せめて、この家では楽であってほしい。
涼也はそう切望していた。

奈々が家に来て一ヶ月が経った。奈々は仕事を見つけ、
来月から働くことが決まっていた。
奈々がやっていた家事は彼女の指図で
涼也に押し付けられてしまう。
当初は奈々がやるという話だったし、不本意だったが、
それくらいはしなければと思いを改めて
引き受けることにした。
「リョウ」学校から帰っていつも通り部屋に籠もっていると、
ドア越しに奈々が声をかけてきた。
「なに?」
「ゲームしよう」
「へ?」何の用事かと無駄に考えを張り巡らせたが、
意外すぎる回答に拍子抜けした。
「暇だからゲームしよってこと」
「それは……テレビゲーム?」
「そうだよ。アンタも暇でしょ?」
それは決め付けだと言いたいが、実際は暇だ。
承諾して涼也は部屋を出た。

つづく

Author :水谷広人
http://syosetu.net/pc/



(※あの頃映画)『花と蛇 ZERO』予告編



誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば、愚痴になるから……


Tinko_2 人の為(ため)と
書いて
いつわり(偽)と
読むんだねぇ

 
 
 
時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる

P R
    カビの生えない・きれいなお風呂    
     お風呂物語   

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ありがとうございました。