流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

妄想劇場・番外編(18禁)

妄想劇場・番外編(18禁)

信じれば真実、疑えば妄想……

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18歳未満の方は
ご遠慮下さい。

 
 
 
メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!


アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい。



母子家庭で、生真面目な人生を送ってきた
高校生の涼也。
ある日、母親から、東京で夜の仕事をしていた
25歳の従姉が家に来て、一緒に住むと告げられる。
涼也は、◎◎をふるう従姉が大嫌いだった。……

『アベレージ』 AV・2

早河奈々。現在の年齢は二十五歳。
涼也はその人によく泣かされていたということを、
寝床に就いてから思い返していた。
まだ涼也が幼稚園の頃の話だが、よく覚えていた。
顔を合わせれば必ず小突かれた。
罵倒を浴びせられた。そういった
サディスティックなタイプの女だ。

涼也はこれからのことを考える。
すると、ずんと胸に重石が乗せられたように感じられた。
そんな涼也をよそに母は嬉しそうだ。
きっと、娘ができるような気分なのだろう。
母は奈々のことをどこか自分と似ている、と言っていた。
自分勝手なところが確かにそうかもしれない
涼也は暗い天井に向かって大きな溜め息を吐き出す。

「アイツと同じ屋根の下で暮らすなんて
……想像したくない」
早河奈々は一週間後に来るらしい。
その間に状況が変わらないだろうかと涼也は願い、
瞼を閉じた。

「いいじゃねえかよ、女と暮らせるなんて」
涼也を目覚めさせた男、同級生の伊知朗(いちろう)に
昨日のことを打ち明けると、露骨に羨ましがった。
「よくないって」
「わくわくするなあ、二十五歳だろ? 
そんで東京に住んでたんだろ?」
伊知郎は目線を上に向けて何らかの妄想をしながら、
怪しく指を動かす。

「きっと、色んな男を弄んできたんだろうなあ」
「伊知朗はすぐそっちの想像するなぁ」
パッと目線と涼也に向ける。
「女と一緒に暮らすっつったら、
そっちの想像しかしねえだろ」
それは伊知郎みたいなやつだけだ、と涼也は思う。

「そんな相手じゃないって」
「きっと、夜になるとリョウの部屋に入ってきてさ、
『アソコが疼いて眠れないの、
なんとかしてよお、もう我慢できない……』とか
言ってくるぞぉ~」そう言って伊知郎は、
ふへへへと奇妙に笑う。
教室に居るにも拘わらず、伊知郎は平気でこういうことを
口にする。

「AVの観すぎだよ」伊知郎は急に頭を掻き、
「あぁ~、クソッ!」と声をあげた。
「その人が来たら、リョウの家に遊びに行くな? なっ?」
「何もできないって、アイツはSキャラだから」
「Sか! 虐められてぇ~」
涼也は呆れるように笑った。
こんな変態に付き合っていられない。

「いいなあ、親戚のお姉さんと同じ屋根の下、
あんなことやこんなこと……」
伊知郎はまた目線を上に向けて、
怪しく指を動かしだした。
「その手つきやめろよ」伊知郎はピタっと手を止めて、
涼也を見る。
「なんかあったら報告しろよ?」
「何もないって」「わからんぞぉ、
エロイことたくさん起こるかも」
「ホントそればっかだな」
「男の楽しみって言ったらそればっかだろ」
それは伊知朗みたいな奴だけだよ。

涼也はそう思っても、口にはしなかった。
実は男として、涼也も伊知郎のような感情を抱いていた。
もちろん伊知郎ほどではない。
涼也のような年齢で女性と一緒に暮らすというのは、
やはり誰であれそういった想像はしてしまうものだろう。

だが涼也は、その人物のことを思うとすぐに
その想像を打ち消した。そういう対象ではない。

アパートの前に着くと、トラックが止まっていた。
引越し屋だった。
業者の人たちは荷物を一階の
一〇二号室へと持ち込んで行く。そこは、涼也の家。

急ぎ足で家の中へ入った。業者の人たちは
母の部屋に入らず、荷物を奥の居間に置いている。
中央には、女の後姿。
「……一週間後じゃなかったの?」
涼也が気分悪げにそう言ってみせると、
女は振り返った。
最後に会ったのは涼也が六歳の頃。
小学一年の時。

古い記憶だが、憎い顔としてしっかり
記憶していたのだが、そこに居た女の顔は
全く違う人物に見えていた。

「久しぶり、泣き虫のリョウくん」
別人かと思ったが、やはり早河奈々のようだ。
昔とは随分顔が変わってみえる。
メイクの力でより違う人間にみえた。
きつい目立ちだったのに目が大きくなっているし、
金髪を盛ったギャルっぽい出で立ちだから、
余計に早河奈々らしい特徴を捉えられずにいた。

だが、面影はある。
どこにあるかと訊かれても指摘はできないが、
涼也の身体が覚えていた。
血管が収縮し、顔面が冷えている。
相手はじっと見つめ、涼也は軽く睨んでいた。
早河奈々は笑んでいるが、
それは絶対に作り笑いだと思った。

「そんなにビビるなって。今日から一緒に
暮らすんだから、一日でも早くあたしに慣れてよ」
自分主体で物事を進めるのが奈々だ。
涼也の懐かしい嫌な記憶が、
彼女と少し接するだけでじわじわと滲み出てくる。
まるで自身が幼子に戻されていくようだった。


つづく

Author :水谷広人
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人が世間をつくるのか 、
世間が人をつくるのか、 
渡る浮世の冷たい風は、 
いいことばかりじゃなかったわ 
悲しいことが多かった 
酒に酔いしれ つぶやく言葉 
いつも女は哀しいものよ 
今度は男に生まれたい……



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(※梨元勝/芸能界の裏側がヤバイ )