流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

妄想劇場・番外編(18禁)

妄想劇場・番外編(18禁)

メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!

信じれば真実、疑えば妄想……

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含まれています
18歳未満の方は
ご遠慮下さい。





昨日という日は歴史、 今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー


アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい.


『裏路地の女』

その日も陽が落ちて
辺りにうっすらと暗闇が訪れる頃、
女達はそこへ立っていた。

どこからか聞こえてくる古いラジオからは
懐かしい演歌が流れ、寂しい
女の心を唄っていた。
「流れ流れて 来ました この女の街へ
棄てられ 傷つき さまよいながら 
行き着く果てにたどり着く
ここは女の棄てどころ・・・

女に生まれ 幸せ薄い 
わたしはひとり ただ一人
それでも いつかは幸せが  
強く生きます 生きていく 
わたしは寂しい路地裏の女
涙も枯れて・・・」

売れない三流歌手のかすれた歌声が、
その場所には何故か似合う。
人通りのにぎやかな表通りから脇道を入り
少し曲がった角がそこだった。
気を付けなければ、そんな裏町があるとは
誰も気が付かない。
寂れたそこは、まるで別世界のようだった。
あまり明るくないその一体は、
いわゆる色街とも言う。

男達の快楽の為だけに存在する
特有の場所である。
そこは、薄ぼんやりとした裸電球の灯りが
点いているだけだった。
そのオレンジ色の街灯が何故かうら寂しい。
薄明かりの角には女が立っていた。
ところどころに或る間隔を置いて、
女達が立っている。

薄暗闇のなかで少し派手な服を着て、
客を引く。
あまり若くない女が多いが、中には
若い女がいることがある。
ここには身を崩し、行き先のない
様々な女達が集まってくるのだ。

煙草をくゆらせ、物憂げな眼で闇を見つめ
ふうとばかりに紫色の煙を吐く。
胸は大きく開き、今にも乳房が
飛び出しそうな女もいる。
スカートは短くして、悩ましい太股を
見せつけ男を誘う。

豹のような眼をし、妖しい眼で客の男達に
媚びを売るが その眼の奥には切なさと虚しさが
何故か漂う。
ときどき冷やかしの男達が通りかかると
煙草をもみ消し 慌てて甘い声で声を掛ける。

「ねえ、そこのお兄さん、遊んでいかない?」
少しほろ酔いご機嫌な男は、酔った眼で
女を上目遣いでみる。
「おぉ、ねえちゃん、いくらでやらせてくれるんだい」
「いきなりだね、そうだねぇ、大一枚半でいいわよ、
サービスするよ」
「一枚半かぁ、俺は今飲んでるから立たないや・・
また来るな、あばよ」
「なんだい、冷やかしかい・・」

男は薄笑いを浮かべて後ろを向き、
舌を出し歩き出した。
女にそう言いながらも、帰ることなく他の女を
漁り歩いている。
(あんな女じゃな、もっと良い女を見つけよう)
どうやらこの男は、さっきの女は
好みの女では無いらしい。
女は(チェッ・・)と舌打ちし、
フンとばかりに鼻先で笑う。

こういう男達が興味本位で通り過ぎていったり
気に入った女がいれば女との商談は成立し
男と女はラブ・ホテルや安いアベック旅館などへと
消えていく。
その場所は春を売る女達の神聖なる職場でもある。
男達に媚びを売り、快楽を与えて報酬を得る
非合法的な商売である。

むろんそれは、大っぴらには出来ない。 が、
しかし、その地域は当局とは暗黙の了解があった。
ぼったくらない、男を騙さない。
事件を起こさない。 など、
それを守ることで折り合いが付いていた。
その辺りの顔利きとは話が付いているからだ。

或る女の話では、取り締まる側の男が
非番には平然として来るらしい。
当然、客としてだが、その男は相当の
スケベだという噂もある。
女を上にしたり、下にしたりして
さんざ楽しんだあげくに
金をまけさせるというしたたかさを持っており
女達からは嫌われていた。

この世に男と女がいる限り、この風景は
どこかで必ず見られる。
人間にセックスへの飽くなき渇望と欲望が或る限り
続くだろう。
数千年の長い歴史がそれを証明している。
どの時代でもそれは変わらない。

女達は身体を張って精一杯生きているのだ。
多くの男達は仕事場で上司に叱られ、
汗水垂らしながら働いて報酬を貰う
その報酬が、彼等に生活と生き甲斐を支えている。

女達は、その報酬の一部を得る為に、
男達に安らぎを与えるのだ。
それは優しい家庭の温もりなどではなく、
心からの愛でもなく
身も溶けるような飽くなき快楽であり
愛のない肉体だけの快楽であるのだ。

それは彼女達が生きるための、一つの
生き方でもあり ひたすら彼女達は
男達が寄ってくるのを待つ。
男は、夏の夜の薄くらい蛍光灯に群がる
蛾のようなものだ。

だが、その世界の女でも
(心からの愛がある快楽)が無いわけでもない。
それがこの物語でもある。

女達は、男を妖しい言葉で引き寄せ、
その巣で乳房を吸わせ
身体を触れさせ、抱かせ・・
あらゆるテクニックで男を喜ばせ
ストレスを発散させる。
その代価として報酬を得るのだ。
それが金だ。

彼女達こそ男達にとっては快楽の天使なのだ。
その哀れな天使は、社会的には
認知はされてはいないのだが
彼女達の存在こそ、男にとっては享楽の
新天地になる。

その裏通りでは
さまよい込んだ男達の快楽の果てに放出した
白濁の精液が 女達の子宮の中に吐き出され、
ドクドクと溢れ出たことか。
そこは生身の女達の身体を張った戦場でもあるのだ。

男達は教養や知識、経験などの
あらゆる武器を身につけ
社会の中で荒波で揉まれ、悪戦苦闘をして
生きている。
それに対し、そこでの女達は何も
身につけていない。
敢えて言えば、女が持つ身体一つが
唯一の武器なのである。
乳房や口、悩ましく白い身体と、
男にはない膣一つで勝負するのだ。

この界隈は、男達の中ではそれとなく
名が知れているが 昼間を除き、女と子供達は
決してここを通らない。
明るい内は、生活のためにこの路地を利用するが
それでもそこを利用する人以外は、
当然に敬遠し近寄らない。
ここはうらぶれた、目立たないさえない
裏路地だからだ。

しかし、それも陽が落ちると様相は一変する。
怪しげな灯りがともり、鈍い光りが
客を誘うように輝く。
若い勤め帰りの女達が、たまに間違えて
この路地に迷い込んだと気が付くと
慌ててきびすを返していく。

この路地を入る手前には安酒場が何軒かあり、
結構繁盛していた。
一日中、働きづめで働き、疲れた男達の
憩いの場所でもある。
飲み屋で軽く一杯を引っかけて、その勢いで
裏路地に繰り出すのだ。
飲んだ勢いで女をからかい
更に精力が余っている男は女を抱く為である。
その夜は、一人の男が裏路地に入っていった。
彼にとっては、今日で二回目である。

財布の中には給料を貰ったばかりであり、
余裕がある。
いつもの飲み屋で、焼き鳥と軽くビールを
少しばかり飲んだ。 あまり飲み過ぎると
いざというときに、男のものが
役に立たなくなるからでもある。

男の名前は涼太と言い、まだ若かった。
彼は、この裏路地に始めてきて以来、
それが忘れられなかった。
(もう一度逢いたい、あの人に、
あの場所にいてくれるだろうか?)
前からこの界隈がそういう場所だと知っていて
(一度は来てみいたい)と思いながらも
いざという時には、なかなか決心が付かなかった。

だが、始めて来たとき、涼太はドキドキしていた。
女を抱くことを目的に来たのだが、
気持ちは戸惑っていた
はっきり言ってあまり自信がなかったからだ。

しかし、意を決してその裏通りにきて、
思わぬ経験をした。
そこで抱いた女が忘れられなかったからだ。
もう一度彼女を抱いて、その後に・・・
その思いが彼の気持ちを更に高ぶらせていた。

彼はあまり生彩がなく、さえない男であり、
女に対しては奥手だった。
だが、性の経験がまったくないわけではなかった。
始めて女を知った時は一年前で、
職場の仲間達との飲み会があり
帰りに友人に連れられて女を買いにいき
そこで始めて女を抱いたのである。


つづく


(18禁)冬美の 『また婚期過ぎていく』




時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる



Tinko_2
人の為(ため)と
書いて
いつわり(偽)と
読むんだねぇ


 

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴になるから……





P R

カビの生えない・お風呂

お風呂物語

furo