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流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

漢の韓信-71(妄想劇場)

メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!

信じれば真実、疑えば妄想……

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー

アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい.


Author:紀之沢直

kensin韓信
紀元前二〇〇年代の中国大陸。
衰退した秦の末期に
生を受けた韓信は、成長し、
やがて漢の大将軍となる。
国士無双」「背水の陣」
「四面楚歌」
そんな彼を描いた小説。 
 

漢の韓信-71ー西魏王の娘


自らも屋敷の奥へ退き戻ろうとする韓信を、
解放された魏蘭は呼び止めた。
「将軍。お話の続きを……私は、魏を討ちたいのです。
その心に偽りはございません」
「もういい。君は自由の身だとは言えないが、
大切な人質だ。もう殺そうとしたりはしないから安心しろ。
宿舎は今日の夜までには用意させる」

韓信は魏蘭を顧みようとはしなかった。
しかし魏蘭はなおも食い下がった。
「将軍、せめてお話を。言い方を変えますから。
私は魏豹を討ちたいのです」
「……! 君たち親子は、そういう仲か。
いったい何があったというのか……
いやいや、聞くまい。それは君の家庭内の問題だ。
個人的な怨恨を持ち込むと全体の作戦行動に支障が出る。
聞かないでおこう」

「将軍のお心の中だけにでも……たとえ
思いが達せられないとしても、
誰かに聞いてもらいたいのです」
思ったよりしつこい女だ、と感じて振り返った韓信は、
魏蘭がうっすらと涙を浮かべていることに驚き、
結局室内に入れてしまった。

「最初に言っておくが」韓信はいつも以上に
威厳を保とうと努力している。
籠絡されまいとしているのかもしれないし、
女の前で単に格好をつけているだけなのかは
自分にもよくわからなかった。

「誰が誰のことを愛し、捨てられた者がどうした、
などという話なら、よそでやってくれ。
私はそのような男女の愛憎劇のような話題を好まない」
魏蘭は室内に足を踏み入れると涙に濡れた頬を手で拭い、
居ずまいをただして席に座った。
そうすると、すでにもとの凛とした表情に戻るのである。
変わった女だ。やはり私は籠絡されるのではないか。
韓信は警戒を解かず、緊張した面持ちで魏蘭と面した。
その様子を端から見ると、世慣れしていない若者が
初めて女性と二人きりになったときと
変わらないように見える。

「ご安心ください。話はごく政治的なものです。
要点から申しませば、私は魏豹の実の娘ではないのです」
「ほう、養女か? では君はいったい誰の娘か?」
「魏豹の従兄、魏咎の娘です」
韓信は心ならずも、興味を覚えた。
体が前のめりになり、膝を乗り出した。
しかし、ふと我に帰ると、そんな自分に嫌気がさす。
あわてて姿勢をもとに戻し、あえて仏頂面をしてみせた。

「詳しく聞こう」
魏蘭は話し始めた。「私には二人の兄がおりました。
上の兄は魏賈(ぎか)下の兄は魏成(ぎせい)といい、
私を含め三人とも正室の子です。
父は……魏咎は、臨済が章邯によって
包囲される運命にあることを予期し、
ひそかに私たち三人を魏豹のもとに託したのです。
しかし魏豹はちょうど斉王田儋が救援に
駆けつけてきたことを知り、賈と成の二人を
斉軍に編入させてしまいました」

「君は魏豹のもとに残ったのか?」
蘭の表情にうっすらと苦渋の色が浮かぶ。陰がある。
事実を話しているように見えるが……。
韓信はまだ半信半疑である。
魏蘭はその疑念を打ち消すかのように話を続けた。
「私は女でしたから……。生き残ったとしてもさして
自分の将来の障害とはならないと思ったのでしょう。
魏豹は王になることを欲していました。
王になるためには、魏咎はおろか、
その二人の息子も邪魔だったのです」

「……そして二人の息子は、狙いどおり章邯によって
滅ぼされた。田儋とともに……というわけか?」
「その通りです。その間に魏豹は私を連れて
臨済を脱出し、楚に逃れました。
いっぽう従弟の魏豹の裏切りを知り、
同時に二人の息子を失った父は、そのことに落胆して
焼身自殺したのです」

魏豹は自身が生き延びるための努力を惜しまない男だった。
しかし、それだけでは悪人であるとは言いきれない。
およそ人間というものは本能的に生に執着するもので、
それは自分も同じだからである。それに反して、
目的の達成のために簡単に死んでみせる烈士の部類が
賞賛されるのは、彼らが人間の本能を
超越していると見えるからであろう。
少なくとも韓信はそう思っていた。

しかし生き延びるだけが目的ならば、
魏豹は王位など求めるべきではなく、
市井に隠れて平穏に暮らしていればいいだけの話であった。
魏豹に何らかの形で関わった者は、
野望に付き合わされたあげく、
魏につき、楚につき、漢につき、
そして今は漢に背いてまた楚の側に立っているのである。
運命を翻弄されるというのはこのようなことをいうのだろう。

「ある夜、私は寝所を襲われました」
「へえ? 誰に」話の内容が急に変わったので、
韓信の反応も少々間の抜けたものになった。
「必死で抵抗して事なきを得たのですが……
暗がりで誰かはよくわからなかったものの、
十中八九あれは魏豹だったと思います。
私がいまだに男装して鎧や兜を付けたりしているのも
実はこれが理由です。それ以来魏豹は
あてつけのように人前で私のことを
男まさりだと言いふらすようになりました」

韓信はため息をついた。やはり、個人的怨恨が……
しかし、無理もないではないか。
そう考え、やがてさとすように意見を述べた。
「決めた。……魏豹には生き続けてもらう。
いま酈生が行って説得を試みているが、
それが成功して戻ってきた暁には、君との一件を公にし
、恥をさらしながら人生を送ってもらうこととしよう。
それがいい」魏蘭はしかし納得がいかないようであった。

「……私は殺したいほど憎いのですが」
「いや。どんな事情があれ、
女である君に人殺しの感覚を味わわせたくない」
「……でも、魏豹が説得に応じるとは思えません」
「そのときは私が出征して、生け捕りにでもするさ」
そのとき魏蘭の目の鋭さが若干やわらいだように見えた。

もともと表情の変化が少ない女性だったので、
韓信にはそれだけでも微笑したように見えたのである。
韓信は多少、いい気になった。
「さて、私は君のことをさっきから君、君と呼んでばかりいる。
小蘭とでも呼べばいいか? 
それとも蘭姫とでも呼ぶべきか」
小蘭とは俗な表現をすれば「蘭ちゃん」と
呼ぶのに似ている。
韓信のこの問いに魏蘭のやわらいだ表情は影を潜め、
もとのきりりとしたものに戻った。
「蘭で結構です」これを聞いた韓信
調子に乗りすぎたと思い、市井の若者と同じように
女性の扱いに関して後悔し、反省したという。

つづく

Author :紀之沢直
http://kinozawanaosi.com.

愚人は過去を、賢人は現在を、
狂人は未来を語る



歌は心の走馬灯、
 歌は世につれ、世は歌につれ、
  人生、絵模様、万華鏡…



東京ナイト・クラブ ・
石原裕次郎 & 八代亜紀





人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴になるから……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる




東京ナイトクラブ
フランク永井 松尾和子

作詞:佐伯孝夫・作曲:吉田正


なぜ泣くの 睫毛がぬれてる
好きになったの もっと抱いて
泣かずに踊ろよ もう夜(よ)もおそい
わたしが好きだと 好きだといって
フロアは青く 仄暗い
とても素敵な
東京ナイト・クラブ









P R
カビの生えないお風呂

お風呂物語

furo