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流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

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幸せがつづいても、不幸になるとは言えない
 不幸がつづいても、幸せが来るとは限らない


みのる


昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー

 

『広島新幹線口、グリーンリッチホテル、支配人から
届いた、ファインメール』

婚礼シーズン!  今では1年中いつでも婚礼がある。
当館でもこの秋 結婚式の為、
ゲストの宿泊でご利用くださった方々も多い。
中学の教員をしている友人は、
教え子の結婚式に招かれることも多い。
それぞれ感動する結婚式になる。

中でも中学1年のとき、母親を病気で亡くし
父親と二人で生活していた直君の結婚式は
忘れられないという。

彼の性格はおとなしいけれど芯が強く、
感情を表に出さない生徒だった。
どんな時も前向きで、慣れない家事も
父親と二人三脚で、頑張っていた。
そんな直君から『ぜひ結婚式に来てほしい』と
うれしい連絡があり、 出席することになった。

新郎新婦の幼いことから今に至り、
楽しい思い出が披露されて、
笑顔の渦が会場を一色にしていた。
式のクライマックスで、お母さんが亡くなる前に、
お母さんからお父さんに
『直君が結婚するときに読んでほしい』と
渡された手紙が披露された。

『結婚式までは開けないでほしい』と話していたため、
この手紙の存在を忘れていたが
数日前に思い出し披露することになったという。

『直君、結婚おめでとう。
直君が生まれた日のことを、
昨日のことのように思い出します。
大きな産声で力いっぱい存在感を 
アピールしていましたね。
お父さんも お母さんも 
最高の幸せをいただきました。ありがとう。  
幼稚園での初めての運動会。
かけっこの練習を一緒にしましたね。
たくさん たくさん練習して いよいよ本番。
よーいドンの合図で走り出し1番で走っていたね。
でもゴール目前でつまずき転んでしまって、
友達がみんなゴールした後、
悔しい想いと闘いながら、最後まで投げ出さず
一生懸命走っていましたね。
そんな姿を見てお父さんもお母さんも
自慢の息子と思いました。
これからもたくさんの事にぶつかり、
迷い悩む事があるかもしれません。
でも直君なら、しっかり立ち向かい
乗り越えてくれると信じています。
明るく、楽しく、笑顔が絶えない
幸せな家庭を築いてくださいね。  

最後に晋一さん(直君の父)
私が早くに旅立つことになって、
本当にごめんなさい。
直君の成長を居場所は違うけれど
一緒に見守ることはできる。
だけど手伝うことができないのは本当にくやしいです。
こんなに立派に育ててくれて心から感謝します。
ありがとう!  そして お疲れ様でした。
これからは晋一さんの人生思う存分楽しんでくださいね。
心から愛しています。ずーと愛しています。
恵実(直君の毋)』

人前では決して涙を見せない直君が
人目も気にせず号泣していた。
お父さんもお母さんが亡くなった後、
たくさんの苦労があったのだろう。
明るくて 気さくなお父さんが、
今まで抑えていたものが、一気に涙となった。

どんな状況になっても、
家族の絆の強さと温かさを
改めて感じた結婚式だった。……


Author :志賀内泰弘

ギネスに載った/賢い犬


世代を越えた結婚

私の祖母は2014年9月末に癌で
84年という生涯の幕を閉じました。
祖母が息を引き取る前、
そっと私だけに教えてくれた話しです。

スエ(祖母)は65年前、
同級生のアツ(男の子)と交際をしていた。
彼とは家も近所の幼馴染。
終戦から4年が経ち、
スエが住んでいた村も平和を取り戻しつつあった。
スエの実家もアツの実家も農家で、
互いに手伝いの合間を見つけては、
フナ釣りに出掛けたり、山へ出掛けたりと
デートを楽しんでいた。

付き合いはじめて1年が過ぎ、
結婚を意識しはじめた2人。
互いの両親に認めてもらうために、
2人はスエの実家へと挨拶に出向いた。
「結婚させてください!」
身分も同じ。何も障害になるものはない。
スエもアツも”親たちはすんなり認めてくれる”と
そう思っていた。

しかし、予想とかけ離れた言葉が返ってきた。
「アツ君には悪いが、
娘の結婚相手はもう決まっている」
スエも初めて聞いた話しに驚きを隠せず、
「聞いてない!」と。

驚く2人にスエの父は
「娘は隣町のタカ君
(後の私の祖父。祖母より2つ年上)と
お見合いをすることが決まっている。
だから、君との結婚は認められない。」と、
冷静に話しをした。
放心状態のスエは家を飛び出し、
いつもの池へと向った。

アツは追いかけ、泣きじゃくるスエに
2人で村を出ようと約束をする。
駆け落ち同然で一旦は村を出たものの、
田舎の農家育ちで若い2人には
自分たちの力だけではどうすることも出来ず、
結局、村に戻ってきてしまう。

戻ってからはカンカンに怒った父に
2人きりで会うことを許されず、
スエは父の言う通りタカと見合いをし、
結婚をきに隣町へ引っ越した。

それからというもの、アツは出稼ぎに出る為、
近くにある大きな町へと出ていってしまう。
アツは工場関係の仕事につき、
転勤を何度も繰り返した為、
2人は何年も会うことなく、
それぞれ別の人生を過ごしていくこととなった。

スエはタカとの間に4人の子をもうけ、
普通に充実した生活を送っていた。
やがて子どもたちも結婚し、
スエにとっては3人目の孫となる私が誕生した。
5人、6人と増え孫も10人になる。

スエが61歳の時、癌を患っていたタカが
家族に見守られるなか他界。63歳だった。
スエが80歳の時、アツナ(孫の私)が結婚。
アツナとカズ(アツナ旦那)は大学で知り合い
付き合い始めた。

親の実家が近いということもあり、
2人の中は急速に近くなり、
結婚まではとんとん拍子に話しが進んでいった。
アツナ親とカズ親は顔合わせをするまで
会ったことがなかったが、
何度かご飯の席をもうけたので、
結婚式当日は数回目の対面ということもあり、
話しが盛り上がっていた。

式で初めて会った両家の祖父母たちも
和気あいあいと話しをしていて、
楽しい時間が過ぎていった。
そしてスエが82歳の時、
トラ(スエのひ孫)が誕生する。
その1年後、肺炎をこじらせ
床に伏せてしまったスエ。
元気だったスエの体調は戻らず、
1人では起き上がれない程になってしまう。

この世を去る数日前、
スエはアツナに昔の写真を出してくるように頼んだ。
アツナは写真を持ってスエの側に行くと、
昔、祖父以外の人(アツ)と
大恋愛をしていた話しをしてくれた。

昔は今のように自由な結婚よりも
親が決めた人と言う習慣が
田舎にはまだ根強くあったこと、
それでもそのときに青春を楽しんでいたことなど、
心が熱くなる話しだった。
思い出話しを聞いて余韻に浸っていたアツナは
静かにうなずき話しを聞いていたが、
なぜかアツナの結婚式の話しになる。

スエ「あのね~、カズ君のおじいちゃんね~、
おばあちゃん会ったの初めてじゃないんや」
アツナ「ふーうん。
カズのお父さんのお父さん? 知り合いやったん?」
スエ「そう。おばあちゃん、アツナの結婚式で
会うたときにびっくりしたんや。
その時はよう話さなんだけど」

アツナ「何で?」
スエ「アツナはカズ君のおじいちゃんの名前
しらんか?」
アツナ「ん? 知らんよ?
気にしたことなかったし。でも、あ!
でも引き出物送る住所に書いてあるかも!
カズ君書いてくれたからアツナ見てないけど。
ちょっとまってよ…えーっと…」
スエ「アツヒト」
アツナ「そうそう!
アツヒトさん!が、どうしたん?  
アツヒトさんと何で知り合い?
…え?? まさか!」

スエ「そうそう。おばあちゃんが今話ししたアツ君や。
まさか、こんな形で会うとは~と思ったわ。
もう60年以上も前の話しやけど。
見た目も変わらんかったわ。
カズ君を初めて見た時に
アツ君に似た子やなーと思たけどまさかなぁ~。
世間は狭いわ。
なかなか会えなんだのに。」と言った。

驚きと涙で言葉が出ないアツナ。
スエ「世代をこえてまた関われるとはね。
やっぱり運命やったんやろか。
式場で話したんや。久しぶりやねー。言うて。
それだけや。」それっきりでこの話しは終わり。

それから数週間後、祖母は息を引き取った。
私にだけ打ち明けてくれたおばあちゃん。
あの平凡な普通のおばあちゃんに
そんな人生があったなんて。
今もこの話しを知っているのは、
スエとアツナ、アツヒトとカズの4人だけ。
それ以外の身内には秘密の話し。



人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴になるから……


時は絶えず流れ、
 今、微笑む花も、明日には枯れる








furo
P R

きれいなお風呂・宣言 

お風呂物語