流れ雲

繰り返しと積み重ねの、過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく (^o^)

信じれば真実、疑えば妄想

メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!


信じれば真実、疑えば妄想……

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー、


アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい.

幸せな家庭生活が妻の病死により一転、
悲しみの毎日へと変わった。
幼子を抱えて生きてゆくには
多くの人々の支えがあった。
精一杯生きる中での様々な出会いと
悲しい別れを繰り返し、
不思議な出来事にも遭遇する。
そして、そこには新たな愛が存在していた。……

Author: 壇次郎

どんぐりからの手紙 (31話)
最終話 めぐり合い 2


私の店がある駅前商店街では、道路整備の工事が始まりました。
電線は地中化され、アスファルト舗装であった歩道は、
雨水の浸透性のあるインターロッキングに変わります。
どんぐり色をした洒落た街路灯の他、
どんぐりの木もまんべんなく植えられ、
秋には色んな種類のどんぐりが人々を楽しませてくれるでしょう。
そして、新たに設置される街路灯には
『どんぐり通り商店街』と、名前が刻まれることになっています。

千葉県の息子さんと一緒に暮らし始めた原本さんは、
毎日、海辺で釣りを楽しんでいるそうです。
原本さんと同年代の釣り仲間もでき、
今度は船釣りにも誘われていると、
武田さんに送られたお礼状に書いてあったそうです。
中山商店のおじいちゃん、
店がコンビニに変わっても派手なコンビに服は着ていません。
毎日元気に、店でお客さんを迎えています。
店には若いお客さんも増え、客層が一気に広がりました。
不思議にも、若いお客さんほど、
おじいちゃんと話をしています。どれもみんな笑顔です。
「商売、人と人の付き合いが基本だよ」
おじいちゃんは、しゃがれた声で、
私にそう話してくれました。

すでに定年を迎えていた咲子の両親は、
暖かなオーストラリアに移り住み、
老後を楽しむ予定だそうです。
「君も、もう、咲子のことは気にせずに、
自分の人生を楽しみなさい。
咲子もきっと、そう願っているよ」と、
遠まわしに言ってくれました。

私の姉、由美はフィットネスクラブに通っています。
そして、「まだ老け込みたくない」と言いながら、
すっかり私の店を切り盛りするまでになりました。
おかげさまで、私も草野球を楽しめる時間が出来ました。
最近、血圧の高めな高田さんに代わって、
私が若い者を相手にノック練習をしています。
また、農繁期になると、私は年老いた両親の
手伝いに行くことが多くなりました。
商店街仲間である八百屋の均ちゃんの勧めもあり、
最近では「有機栽培」にも挑戦しています。

私は近い将来、店を姉に譲ろうと考えています。
義兄も是非、翌年の定年後には
アンティークショップに加わりたいと言っています。
そして私は、香絵ちゃんと共に、
長野県の実家で農業をすることとなるでしょう。
今では毎晩、私と隆の夕食に
香絵ちゃんが加わる様になっています。
香絵ちゃんの作る料理も、日に日に腕が上がっています。
メニューは以前の様なカレーライスばかりではなくなりました。
香絵ちゃんを家まで送り届ける道すがら、
たまには二人手を繋ぎ、ゆっくりと
遠回りして歩くことも多くなりました。
愛する妻を失った辛さや、母親の愛情を求めたくても
求められない悲しさは、百恵先生や姉の由美、香絵ちゃん、
真里子さんたちが薄めていってくれました。

人間の心を癒してくれる動物たちも
感謝の気持ちで愛すると、それ以上の愛で答えてくれました。
今、目の前にいる人だから、精一杯の感謝と愛情を注ぎたい。
えりちゃんは、我々大人にそんな大切なことを
教えてくれました。
これから隆は、どんな風に成長して行くのでしょうか。
四つのドングリを前に置いた咲子の写真は、
何気なく目を細めている様に感じました…。
  
終り

Author: 夢庵壇次郎
http://www.newvel.jp/library/pso-1967.html


愚人は過去を、賢人は現在を、狂人は未来を語る

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴になるから……



歌は心の走馬灯、
花に例えた古い歌
 今さら聞いても仕方がないが
 何処に置いても飾っても 、
  歌も花も、枯れてゆく……
  人生、絵模様、万華鏡…


十字路 小林旭



時は絶えず流れ、
    今、微笑む花も、明日には枯れる





P R
きれいなお風呂・宣言 

お風呂物語